紙の本
今だからこそ
2002/06/24 22:17
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投稿者:りゅうこむつみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
今や、日本代表はとても有名になっている。その代表選手の中に、アトランタ五輪代表選手が何人か入っているのだ。
その頃ももちろん注目されてはいたが今よりもまだその認知度は低い。
「マイアミの奇跡」を知っている人がどれだけいるだろう?
そして著者金子氏も今では有名で著作もたくさんあるがこれが第一作目である。
当時を知る人には懐かしく、今の代表しか知らない人にはある意味新鮮に映るのではないだろうか。中田や川口、服部など現代表選手の「少し前」を、覗いてみるのもよいのではないだろうか。
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この本は、私が今みたいにサッカーを好きになる以前に、純粋に読み物として面白いと思った本です。そして今、ジュビロを好きになって読むともう全然違うように読めてくるから面白い。秀人・マコ・ハットのアトランタ戦士が懐かしい。というかリアルタイムで見たかった。オリンピックって不思議な大会で、これに出れたからといってみんなが大物になるわけでもない。まだ未だに第一線で活躍できている選手ってすごいなと思います。
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「マイアミの奇跡」から翌97年の日韓戦まで。試合の裏で一体何が起こっていたのかを浮き彫りにする。それはその時まで培われてきた、そして今この瞬間まで絶え間なく続いてきた日本サッカーの流れの中に間違いなく存在していた風景である。
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歓喜の舞台の裏側をなんとなく垣間見れたような、何度読んでも味のある作品。私はサッカー好きですが、サッカー好きでなくとも、ひとつの読みものとしても面白いと思います。読み進めるごとに、きっと魅了されるはず!
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28年ぶりのオリンピック出場を果たした、サッカー日本代表、アトランタ組。言わずと知れた「王国」ブラジル、遥か昔マジックマジャールと恐れられ世界最強を誇った古豪ハンガリーを破る快挙を成し遂げた彼ら。しかしその陰で、チーム内に生じた亀裂は修復不能な程に深くなっていた。その後のスポーツ・ノンフィクションの流れを変えた決定的な作品。
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DFとFWの確執。
ナイジェリア戦のハーフタイムで
勃発。試合後、川口以外は挨拶
なしで引き上げた。前園が日本の為にと言わなかった。
服部と西野の信頼関係。
小倉の怪我。田中の交代。伊東と遠藤
が上がった。
アウダイールへのインタビュー。
中田が路木にもっと上がってくれ。
西野は切れた。3試合が終わった日に
ワインとビールを夕食に出した。
西野のまわりにはDFが集まる。
前園も残った。松田は中田と同様に
体力差を感じなかった。
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金子氏の書籍は全ておすすめですが、その中で強いて挙げるならということでこれ。
読みやすくて、なぜか引き込まれる。
他作品も読み込むと、もはやNumberなどの記事を読でいても、この人が書いてるってわかるようになります(笑)
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当時は意味がありました。
その後の一貫性の言動に嫌気が指しましたが、この本はU23若き日本代表の姿が垣間見える佳作です。
ただし、この人の本どころか、その他全て、お金も時間も使わない、と今は考えています。
1997年読了。
文章は2010/06/25。
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フル代表ではないもののブラジル代表相手に1-0で勝利するという日本サッカー史上未だ塗り替えられない奇跡を起こしたチームの物語。ブラジル戦の勝利とはうらはらにチームとして壊滅状態であった事を、誰を責めるでもなく、ただひたすら無罰的に書き綴られている。空中分解に対する筆者の結論は、日本全体のサッカー文化、経験の差であり、選手や監督ではないというもの。今の日本サッカーに経験値として積み重ねられている事を一ファンとして願うばかり。
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筆者の若さと、選手達の若さ、全てが絡み合ったスポーツノンフィクションの傑作です。
恐らく、きっと、スポーツの記者とかは、こういう話を聞きたくて、話したくて、いつも現場に足を運ぶんだと思う。
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ワールドカップを100倍楽しむためにここから始める。アトランタオリンピック、日本はブラジルを破ったにもかかわらず決勝トーナメントに進めなかった。9年前のハーフタイムに何があったのか。 このときオリンピック日本代表(23歳以下)だった選手で今もワールドカップ日本代表に残っているのは川口と中田英寿、松田直樹、田中誠だろうか。あれからサッカーの国際試合も欠かさず見るようになりそれぞれの選手たちの活躍も知るようになった。「その日 (ブラジル戦)は日本がチームとして機能した最後の日だったと同時に、前園がキャプテンシーを発揮した最後の日でもあった。」なぜそうなってしまったのか。キャプテンとしての重圧、西野明監督との良好とはいえない関係、国民的スターと持ち上げ一挙手一等足、私生活にまで入り込むマスコミ。前園は弱かったと思う。いや普通だったのか。今のワールドカップ日本代表に対するマスコミの報道はこのころとなんら変わっていない。9年前「世界で最も代表チームに甘い論評をする国」は今も同じ過ちを犯している。J リーグでどんなに活躍しているとき、一度も朝の情報番組のスポーツコーナーで取り上げなかった選手が海外のチームに移籍したとたん、何分試合に出場したかなんてやっている。第一、Jリーグの試合があったってズームイン朝で試合結果なんてやっていただろうか。先日のイラン戦の時、中沢祐司がオウンゴールを誘ったと騒がれかけたが、どこの局もその後の中沢のあわやPKの守備については「ひやっとした」程度で済ませている。「あれはPKだろう」と、敵チームがやっていたらそれこそ北朝鮮の騒ぎどころじゃない。日本中が興奮し、ファンならずとも何をしていたかわからない。いいのか。マスコミが特定の選手ばかり取り上げるようになり、そのことが攻撃陣と守備陣の間に不協和音を生んだとある。ブラジル戦、日本チームがチームとして機能した最後の日、「それでもチームとして体をなしていたのはブラジルという存在があまりにも大きかったからかもしれない。」今のA代表はどうなのだろう。アテネオリンピックでは23歳以上で小野信二と南だったか曽我端だったか出ていたと思うが、小野は人格者だというが、歴戦の戦士である小野と明らかに技術的にも経験もないほかのメンバー、まして本番の数日前に合流したのでは噛み合うはずもなく、こんなど素人でも、前回涙の負傷で出れなかったとはいえ、小野を入れたのは正解だったのかと思った。西野監督は23歳以上を使わなかった。経験の浅い選手がベテランに遠慮する。修羅場をくぐってきた選手の間には連帯感がある。なのに。ナイジェリア戦のハーフタイム、西野監督が切れた。誰に、驚いた。私が知らなかっただけなのか。相手は中田英寿。ウヒャー9年もたっての「ウヒャー」です。これが知りたかったからこの本を読んだのだ。遅れてると言われ様が、そんなことも知らなかったのかと呆れられようが、やっとすっきりできたのだ。当時、中田19歳、多くの選手が変人、傲慢、冷めたやつと言い、ユース時代から協調性などまるでない「ロンリーウルフ」と呼ばれていた男。今は、中田神話ができ世界で何番目かに高額プレイヤーになった男。中田が西野監督の守備的なサッカーに異を唱え西野監督が��怒した。すでにユースでナイジェリアと対戦したことのある中田にとってナイジェリアは強敵ではなかったが、すでにブラジル戦で死力を尽くし体力的に限界に近いほかの選手、マスコミや協会から決勝トーナメント進出という重圧を受けている、そして本人もまた始めての世界大会という西野監督。そりゃ切れるわ。19歳の小僧が何言ってやがるだわ。ハーフタイム、戦術の建て直し、意思確認、精神的リフレッシュを計る時間に起きた監督と選手が言い争う異常事態。「ロッカールームで…ただチームが完全に崩壊したという苦い思いだけを与えられてしまった。」その後起きたアクシデント、ミス、「八方ふさがりからレフリーに助けを請うことで苦境から脱出を図ろうとする者」ああ前園。「すべてが綿々と連なった結果として生まれた失点」中田はその後メンバーからはずされる。現在も中田はジーコと関係が良好なのか疑われる。いやチーム全体と。イラン戦で試合中いろんな選手に話しかけていた中田。中田の出すボールに届かない選手。中田は自分を持っているがチームでプレーする以上自分を殺すことも大事なのでは。中村俊介が不注意なクリアをしたときサントスが怒った。その後そのサントスに中田が何か行った。サントスは終了間際苛立ちから不必要なイエローカードをもらう。イラン選手はそれをチームで問題があるんじゃないかといっていた。中田は一番チームがまとまることの重要性を知っている男ではないのか。05・4・18
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主体性は教えられるかという本の参考資料にあったため読んだ。
読んで良かった。
マイアミの奇跡をリアルタイムで観戦していたが、
サッカーについて全然詳しくなかった。
実況者が「奇跡を起こした!」と何度もいうのを聞いて、
「いくら相手が最強と言っても
勝負なんだから100回やれば1回くらい勝つもんじゃないの?」
という考えだった。
今思うと本当に奇跡だ。
チームとしての裏側は全く知らなかった。
ナイジェリア戦での中田選手の
「もっとディフェンダーも攻撃的にいこう」
という発言には
アンダー17
ワールドユース
ブラジル戦を含めて
今までの経験から来る思惑
(このチームなら守備にこだわりすぎず
もう少し攻めても大丈夫)
があったわけか。
個人的なまとめとしては
・国家としてワールドカップ優勝の経験は世代を超えて
チーム・個人の自信をもたらす
・ハイレベル(世界レベル)の経験は財産になる。
知っていたらビビらないことでも
知らないから必要以上にビビってしまう。
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数年ぶりに読み返してみた。
アトランタ五輪の頃の話。西野さんの話がいい。
あれからもう何年も経っているが印象深いよね。
当時みてなかった人には、ふーん、で終る話かもしれない。
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当時の映像の裏側の真実が見えてくる。前園真聖の肉声が取材されていなかったのは残念だが、この世代のほとんどが引退後の今、この事実を読み解くのが面白い。
そして、果たして日本サッカーはどこまで強くなれただろうか?
そして、本を読み返すという行為を初めてした。
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[「過渡期」の笛の音]1996年のアトランタ・オリンピック。後に「マイアミの奇跡」として呼ばれるようになったサッカー日本代表のブラジル代表に対する勝利の内幕を描いた作品。決して上り坂一辺倒ではなかったチーム状況、そして「奇跡」を後にして崩れていった団結力など、綿密な取材に基づいて、あの頃の日本代表を紙面に甦らせてくれています。著者は、作家にとどまらずFC琉球のスーパーバイザーも務めている金子達仁。
ブラジルからの勝利がもたらした周囲の熱狂を尻目に、各選手やスタッフ陣が複雑な心模様を展開していたという点がまず驚き。選手らのインタビューを基にしながら、この勝利がきっかけでチームが崩れていったとする金子氏の筆の冴えといったらありませんでした。普段はサッカーを「観る」だけという方は、本書を手にサッカーを「読む」楽しみというのもあるんだということを知っていただけるのではないかと思います。
また結果としてこのマイアミの奇跡を中心に据えることの魅力を高めているのが、この勝利が実はサッカー日本代表の大きな過渡期に当たっていたということではないでしょうか。国際試合を早くに体験した世代とそうでない世代が、異なる印象をブラジルやその後の対戦相手であるナイジェリアに抱く様は、スポーツにおける世代の重要性というものを考える上で非常に参考になる思いがしました。
〜ニワトリが先かタマゴが先かではないが、大舞台で勝利を収めるための必要不可欠な要素である勝者のメンタリティとは、勝ったことのある者にしか宿らないからである。〜
開幕しましたね。期待してます☆5つ