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商品説明
音楽的家庭環境に生をうけ、音と哲学という2足のわらじをはいたアドルノ。ファシズムの嵐の吹き荒れる現実を暴くきびしい批判、非同一的個性的なものを擁護する思索を、わかりやすく紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
忘れてはならない知識人
2007/08/04 13:55
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:sanctusjanuaris - この投稿者のレビュー一覧を見る
アドルノの難解な思想に共感すべき部分が
多々あることが発見できた。
産業文化の批判。気弱でありながらも敢然と
社会批判を行ない続けた知識人。
その言説が与えた社会への影響は大だったと
信じたい。難解であるにもかかわらず。
日本の知識人の間に、こういった類の批判理論家は
どこにいるだろう。
アドルノの思想は教えてくれるような気がする:
空理空論の世界に逃避してはならない、
この苦痛と汚濁の虚偽的社会を鋭く見つめ続けねばならぬ、
社会的弱者の痛み、
社会批判の言説を常に発信する勇気を忘れてはならぬ、
等々。
アドルノはマスメディアの歪みにも鋭く切り込んだ。
彼らが言論の自由のためと称して当局(国家権力など)に
対立するのは、真の批判の自由、真の
報道の自由のためではなく、
彼ら自信の利害、すなわちニュース・バリューのため
であり、
彼らの生産・加工・出荷するニュースという商品の
市場価格が侵されたことへの抵抗や騒ぎにすぎない
ということだ。