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絶望がやがて癒されるまで 精神科医が語るこころの処方箋 (PHP文庫)
絶望がやがて癒されるまで
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紙の本
絶望の先にあるもの
2001/12/21 17:04
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投稿者:ebimatsu - この投稿者のレビュー一覧を見る
私の周りの愛する人たちには、できれば絶望など味わうことなく暮らして欲しいと思う。その方が幸せだと、心から信じている。それなのに、自分自身は「絶望も悪くない」と思っていてわざわざ絶望に向かって進んでいるように感じることがある。
筆者は言う。絶望の中で、人は初めて「素の自分」と出会うのだと。絶望の無い人生は安穏としているかもしれないが同時に、自分を高める機会を逸しているのかもしれないと。
一方で、警鐘もならす。ぎりぎりのところで戻れるだけの、心の体力が無い時には絶望は、即、死につながるのだと。そのリスクを背負っても進んだ者にこそ見えてくる光がある。ほんとうはそうまでして見なくてもいいものなのかもしれない。それなのに、極限の苦しさの中で見るたった一筋の光。その甘美なまぶしさに捉えられてしまった私は今日も、絶望の淵をのぞきこむ。
絶望は、決して失望には終わらない。精神科医として多くの人間の「絶望」に関わってなお筆者は、そのことを信じているように見える。
私と同じように。