「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
最も幸福だった時代の実状
2002/05/18 00:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ケンツ軍曹 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人類が最も幸福かつ繁栄した時代と、18世紀の歴史家ギボンは
ネルウァからマルクス・アウレリウスに至る
いわゆる五賢帝時代をこのように評したのは有名な話です。
だが著者は、英明な君主が元老院と協調して政治を治め,
さらに優秀な人材を養子とする養子皇帝制をとることで
帝位を巡る混乱もなく安定した時代であったという
この時代に対する一般的なイメージに対して、
実際は、帝位継承を巡っては様々な権力抗争があり
養子皇帝制度などは存在しないこと、
安定した社会階層の頂上に立つ皇帝が、
階層の最上位に位置して広範な姻戚関係により結びついた
元老院議員層を支持基盤として、堅密な関係を維持することで
帝国を統治した時代であった、ということを論じています。
プロソポグラフィー的な手法を取りながら論が進められていくので
数多くの人名が登場して煩わしく思う人もいるかもしれません。
それでも帝政初期のローマの政治史の本としては良い本です。