紙の本
一気読みミステリー
2001/03/29 10:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:桐矢 - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白かった。結構ずっしりと長いが、一気に読んでしまいました。
遺伝子学者である主人公は、不治の病に冒された一人娘を救うために、科学の英知を結集してタブーに挑む。今だかつて最大の奇跡の治療を行った人物、イエス・キリストの遺伝子。その秘密を解明すること。それだけが残された希望なのだ。
イエスの遺伝子を解読できるとしたら…そんな発想の面白さと、主人公を暗殺しようと狙う、狂信的な宗教団体との手に汗握る攻防が本書の長さを感じさせない。
解説にもあるように、本書に出てくる科学技術は、現実にもほんのすこしで手に届きそうな極めて迫真性があるものばかりだ。一つ一つのエピソードにしっかりしたリアリティがある。
本書は、宗教と科学が抱える根源的な疑問を提示する。キリストの力を本当に手に入れたらいったいどうなってしまうのだろう。増えつづける人間が、病気もせず長生きするようになったら…。そして、奇跡の力=権力を手に入れた人間は次に何をする?
個人的には主人公の取った行動にはちょっと疑問符。もちろんそれで、本書の面白さが損なわれるわけでなく、むしろ、何かを考えさせてくれる深さを与えているのだと思う。
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ちぇりは何でだが「イエス」と付く読み物が結構好きである。
なんとなく、購入してしまうんですよね〜なんでだろう??
DNAと難しい話なのですが、スイスイ読めます。個人的にはすごく、面白かったです。
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主人公の遺伝子工学の学者が娘の命を救うために、知力、体力のすべてをかけて世界を飛び回る歴史サスペンスアクション。あらゆる難病を救い出す、イエス・キリストのDNAを追って、キリスト教団の刺客との息もつかせない戦い、そしてその以外な運命とは。息もつかせない一冊。窒息しないでください。
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物語は2002年のアメリカ。天才的遺伝子学者トム・カーターは、人間の設計図ともいえる遺伝子の内容をすべて解読する画期的装置を発明する。彼は、一人娘ホリーの遺伝子を自らの装置で調べ、まもなく彼女が脳腫瘍を発病して1年の命となることを知る。それが遺伝子情報から得たホリーの運命だった。しかし、カーターは諦められない。あらゆる可能性にしがみつき、娘の命を救おうとする。そして、最後に残された道は、奇蹟の治癒能力を持つイエス・キリストの遺伝子、すなわち「神の遺伝子」の謎を解くことだった―。神の遺伝子の謎が明らかにされるとき、ひとつの真理があらわれる―。最先端科学がもたらす恐怖を描いた傑作冒険ミステリー。
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始めから最後まで 気を抜けない面白さ。現実味があるだけに興味深いけど恐ろしさも感じる。映画化されるって帯に書いてあったけど…されたのか?(笑)
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随分前に読んだ本なので、あまりよく覚えてない。
たしか、キリストは治癒できる超能力者という設定で、ヒトゲノムを解析する科学者が、不治の病に冒された娘を助けるために、キリストのDNAを探す話しだったと思う。そこそこ面白かった。
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個人的には「ダヴィンチコード」より面白いと思う。
あれが好きな人は絶対好きだと思う。
98年発売の本だけれど、古さは全く感じません。
これが書かれたのは90年代後半だろうから、まだヒトゲノム解読は成し遂げられていない。
が、これが丹念に取材してあって、非常にリアリティがある。
現実的にもDNAを抽出できる組織さえあれば、イエスの遺伝子を解読することもできるだろうし、作中でてくるDNA貯蔵庫と比較すれば、イエスの遺伝子と似通った特質を持つ人の特定も可能だろう。ま、バチカンは絶対許さないだろうけど(笑)
物語にはイエスの復活を願う謎の組織が出てくるが、これも実際存在しそう。
私はキリストに詳しくないのだけれど、メシア復活というのを本当に信じている人はたくさんいるんだろうなぁ。
そのメシアが人々が願う人物像と遠くかけ離れているものであっったとしたらという皮肉な設定がなんとも上手いなぁと思う。
事URL:http://spenth.blog111.fc2.com/blog-entry-5.html
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面白かった。遺伝子工学の専門的な話が多く最初は手こずるが、神イエスを遺伝子の立場から定義した点はとても興味深い。むしろイエスは存在し、人を奇跡で癒したということが科学的に説明された感じ。ストーリーもハラハラでよい。
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2002年、ちょっと未来のアメリカが舞台。
天才的遺伝子学者トム・カーターが、自分を狙った暗殺者に、妻を殺されてしまうところから物語は始まる。またその直後、自ら発明した遺伝子の内容をすべて解読する装置により、一人娘の命までもがあと一年であると知る。あらゆる手段でその運命に抗おうとした、彼に残された最後の道は奇跡だった。娘を救うため、彼は「神の遺伝子」の謎に挑む。
一番初めに、このタイトルを見かけたのは電車の中吊り広告。超訳系の胡散臭さを感じたものの、例によって例のごとく例の単語に惹かれて、早速、本屋に向かいました。
ミステリーというよりエンターテイメントかな。
遺伝子工学を中心にイエス・キリストの再臨、宗教団体、人間の生死、そして人間の愛と様々な問題がうまくまとまっています。また謎解きはもちろんのこと、アクションシーン、スピーディーな展開……と、ハリウッド映画ばりの盛り上がり。
純粋に、物語を楽しむことができました。そのうち、映画化されたりして……。
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「ゴッド・クローン ~ イエスの遺伝子」という映画を見た。
イエス復活計画で、原題は Revelation。全米で上映禁止らしい。
ただその興味だけで鑑賞してみたのだが、内容はさほど刺激的ではない。なぜこの映画は上映禁止なんだろう? 教会を侮辱するからなんだろうな。その辺、日本人は理解しにくいね。加えて邦題も悪いなぁ・・・。
2000年前のイエスの遺伝子を探してクローニングする。それがどれほど政治的に大事なのか不明だが、これが国を挙げての秘密作戦になっている。結果は成功し、イエスの遺伝子を持つクローン赤ちゃんが誕生する。
同じ頃、イエスの直系を父(こいつが主人公)に、マリアの直系を母(こいつがヒロイン)に持つ自然出産赤ちゃんが誕生する。
それで物語は終わるのだが、前半の謎解きもイマイチだし、結末もたいした内容ではないような気がするなぁ。SF色もないし、唐突だし、くだらないお話だ。
さて、本題。思い出したのが「イエスの遺伝子(マイクル・コーディ)」という本。
パラサイト・イブの瀬名秀明氏絶賛というから私と好みは同じかな。
もっとも私自身が「イエスの遺伝子」を読んだのは「パラサイト・イブ」よりもずっと前であり、そのころ瀬名氏のことは知らなかったのだが・・・。
「イエスの遺伝子」のお話は途中を別にして、ラストがすっきり気持ちよかったのを覚えている。この結末はマイクル・クライトンのスフィアのようにポンと能力を忘れるのではなく、選ばれた科学者たちが強力な治癒能力を持つイエスの遺伝子を自身に引き継ぐというものだった。
作者のマイクル・コーディーは「マイクル・クライトンの再来」といわれているらしいのだが、この著作(デビュー作だったと思う)以外はあまり目立たない気がする(私が知らないだけかも)。でも、ラストの心地よさはコーディーが一枚上手だと思う。面白かった本である。
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2012年一冊目の読了。
自分の好きな医療・テクノロジー・宗教というテーマがみごとに
まとめられた一冊。
それぞれのテーマについて考えさせられるものだった。
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夢中になって一晩で読み終えたくらいです。
面白かった。
当時はありえないような技術も今ではかなり進歩して
話の世界に近づいてるような。
当時の本の帯に映画化みたいなことが書かれていたけれど
そのまま立ち消えなのかな…
時間があれば再度読みたいと思います。
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ダン・ブラウンっぽくて、読みやすく一気読み。
最近の海外ミステリは宗教を絡めたネタが流行りなのかな?
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大学のレポートの課題で読んだ。科学か倫理か、いろいろ考えさせられた。個人としては、子どもは授かりものだと考えるから、ここまで科学で明らかにされちゃうのは、ちょっとご遠慮願いたい。
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私はマイケル クライトンのファンだが、邦訳で読むとクライトンが書いたと言ってもわからない気がする。
処女作ということだが、かなり念の入った書きぶりで、クライトンの作品と同じく始めから映画化されることを念頭に書かれている感じ。
話は大変面白かった。でも、最後に、マリアの死体がなくなっていたとか、次のブラザーフッドのファーザーの話とかで終わっていて、如何にも続きます〜っていうのは、ちょっと反感を感じてしまった。
原題は、「The Miracle Strain」なんで、奇跡の病原菌(ウィルス)とか、そういう意味ですよね。奇跡の治療の原因は、結局このStrainなので、こちらの方がすっきりするかも。
多分、キリスト社会ではイエスのというのはダイレクト過ぎるから、使うのを避けてるのかも。奇跡と言えばイエスだし。
一方、日本では、奇跡とキリストが直接ピンと来ないので、親切に「イエスの遺伝子」をタイトルにしたのかな、、と思います。
2006年8月23日 読了。