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商品説明
日本ではおとしめられていた映画を、「雨月物語」などの名作によって芸術にまで高めた溝口健二。彼の映画に出演した女優やその作品群などを、豊富な写真とともに紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
山口 猛
- 略歴
- 〈山口猛〉1949年仙台市生まれ。東北大学工学部金属学科中退。劇団状況劇場を経てフリーで映画等の著述活動をしている。著書に「松田優作炎静かに」「同時代人としての唐十郎」他がある。
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紙の本
日本が誇る名匠、溝口健二
2003/08/25 03:46
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投稿者:ころり - この投稿者のレビュー一覧を見る
溝口健二は紛れもなく日本を代表する映画監督である。黒澤、小津と並んで三大巨匠と呼ばれる男だ。映画史上に不朽の足跡を残した、ロシアが生んだ20世紀最大の映像詩人、アンドレイ・タルコフスキーも、黒澤と共に溝口を高く評価していた。そんな偉大な芸術家溝口健二であるが、現在その知名度はそれほど高くない。映画好きを自称する若者でも、黒澤、小津まではかろうじて知っていても、溝口は知らないという者も多い。溝口映画に心酔した小生はそんな現実を悲しみつつも、溝口のことをより知りたく本書を購入した次第だ。
なんて男だ、溝口健二。
噂に聞き及んでいたが、これほどとは。その芸術に対する真摯を通り越して、パラノイックなまでの姿勢。それが数々の「逸話」を残したのね。雨月物語の撮影中、赤ん坊にキレてこの発言。「このガキ頭悪いな。なんとかしてください」。なんて人だ! しかし、誤解しないで欲しい。溝口は映画を愛していたんだ。完璧な表現への希求が人中に比す者がないほどに熱していたのだ。本書を読みこめば読みこむほど、芸術家溝口への思いは増すばかりだ。溝口健二の映画に惚れ込んだ人もそうでない人も、まだ見ていないあなたも是非ご一読を。