紙の本
映画を観て読んでみました
2002/07/01 12:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:K子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画をみてから読んだのですが、私の中では村上さんの本はどろどろしてるというイメージがあったので意外にあっさり、前向きな感じの小説だったなと思いました。エイズに対する差別のようなものを取り上げてるのですが、そんなにあっさりと解決というか、いい方向にいくものなのか? ちょっと現実味がないかも??って気がしたりして。アメリカ映画のような感じの話でした。
投稿元:
レビューを見る
ホセが 思い出してくれたとき
背筋がゾクゾクしたのを覚えています。
でも KYOKOは
thank youと 言葉にしなかった。
最後のダンスにすべてをこめたから。
そこが KYOKOなのよねぇ。。
って 高岡早紀さんで 映画化されたよねぇ。
彼女も 若いときはきれいだったからねっ。よかったっす。
投稿元:
レビューを見る
一種のファンタジーでしょう。こんなに自然で力強くて生き物として美しいみたいな女の子、探してもきっといない。この世の中であんな生き方するのは疲れるし難しいもの。でも皆ほんとうはああいうふうにありたいと思ってしまうのだ。だから寓話。
キューバに行きたいね。
投稿元:
レビューを見る
日本語はいいなぁ、やっぱり。
昨晩で読みきってしまったぁ。
これは補習校でゲットした本。補習校に来てる人がいらなくなった本を入れる箱があるのね。そこに気に入った本があったら、心ばかりのお金を払って買うの。そのお金は補習校のものになる、と。
駐在員が多く帰る時期になるとたくさん本も出されるのだ。
さて、村上龍。
実は、これまで全然読んでことなかった。
話は両親が事故でなくなった女の子が子供のいないおじ夫婦に引き取られ生活している時、キューバ系アメリカ人と出会い、踊りを教えてもらう。その踊りのお陰で生きる力がわいてきた。大人になって彼女がその人に会いに行く。12年以上経ってるので、その人を探すには多くの人の助けが必要だった。
アメリカでいろんな人が彼女がその人を探すのに関わってくるんだけれども、一様に彼女が「不思議な雰囲気を持っていて、彼女の笑顔を見るだけでこちらまで嬉しくなる」とか「蝶々のような美しい日本人」とか表現する。そこまでくどく表現されたら、否が応でも「美しい白い肌で、人の心をつかんで離さない笑顔を持つ21歳の女性」をなんとか頭に画こうとするわよ。
確かに言葉がたどたどしくっても、その人の性格が助けてくれるってのあるけれどさ、実際は各地の方言強いし、みなそれぞれそんなに簡単に解けない固い心してる場合もあるから、ちょっと想像しにくいんだよねぇ。
なんだか若い女性向きに書かれているような感じがしてならなかったのは、私が純じゃないからでしょうかね。
投稿元:
レビューを見る
現実感はあまりないけど、すごくきれいな話でした。シンプルに生きるってステキだなと思いました。村上龍作品で一番好きです。
投稿元:
レビューを見る
シンプルにそして、前に向かうことへの彼女の力の源のはずが既に彼女自身が源になっていた。 旅の中で気づいた愛と力とその命に流れる関わった人の心の声。 彼女は、一生忘れることはないだろう。そして、自分の足でいつまでもステップを踏み彼女のものになった心をもっと広く大きく開花させるのだと思う。 奇跡的な物語ではない。 ただ、迷子になりかけていた彼女が自分の足を取り戻しただけ・・・。
投稿元:
レビューを見る
ある友人の影響で手にとって見た一冊。
村上龍作品の中では、あまりスポットライトの当たってない、知られていない作品。
でも僕はある友人のおかげで、隠れた名作に出会うことが出来た。
主人公はタイトルの通りKYOKOという一人の女性。
KYOKOは単身ニューヨークに渡って、昔ダンスを教えてくれたキューバ系ホセを探すという話。
とにかくこの小説で描かれるKYOKOは最高に美しく、カッコいい。
KYOKOはどこまでも真っ直ぐで、純真で、迷いが無い。
そんなKYOKOに出会う人で会う人惹かれて行く。
男であろうと女であろうと、KYOKOみたいな人間に憧れる。
村上龍はこんな綺麗な作品も書けるんだよ。
村上龍を読んだことがない人はKYOKOから入門するのもありかもね。いや、ありだよ。
KYOKOは素敵だよ。
投稿元:
レビューを見る
キョウコが学んだこと。それは自分がいつでも、どこでも、どこかへ向かう途上にいるのだ、ということ。いつだって、この場所はゴールではない、ということ。そして、今では使い古され、小便をひっかけられ、乾ききってしまったようにも思えるあの言葉が蘇ってくる。
人生は旅だ。
投稿元:
レビューを見る
面白かった。映画を観てどんなダンスか観たくなったな。読みやすいせいか、情景がすっと浮かんできて、アメリカ行ったことないけど、街のかんじや空気の匂いを想像できた。
投稿元:
レビューを見る
ずいぶんと昔の読んだのだけれども、生きるとはすばらしいと思った一冊。
あたりまえだけど、同じ村上でも全く違う作風で龍さんもすばらしい。
投稿元:
レビューを見る
“kyoko”
丁寧な字でそう書かれた小さなダンスシューズを手に、キョーコは幼いころ自分にダンスを教えてくれた米兵・ホセを探しに単身ニューヨークへ渡る。
苦労の末見つけた末期のエイズ患者の彼を故郷のマイアミまで連れて行くため、キョーコはハンドルを握った。一風変わった旅の中で、彼女は様々な人と出会う。
様々な登場人物が語り部となって物語が進んで行く。どんな境遇の人間の目からもキョーコの姿はブレることがない。いつもしなやかに強く、瑞々しい。
村上龍はクセのある作品が多くて食わず嫌いしていたのだが、この作品はサラリと爽やかに読めた。
投稿元:
レビューを見る
作者にしては珍しく暴力や性描写の少ない作品。キョウコはしなやかに、『水が高いところから低いところへさらさらと落ちるように』、意志を持って行動する。キョウコは常に肯定的な面のみを読者に見せるためどことなく不自然な印象を受けるが、作者にとっての理想の人間(人間であり、女ではない)を具現化させるとこうなるのかもしれない。
映画版は、高岡早紀のダンスが酷すぎる…
投稿元:
レビューを見る
村上龍の中でもかなり好きな小説。
ダンスの描写も綺麗だし
映画化されてるらしいけど、映画はどうなのかしら?
KYOKOの美しさに憧れるし
皮肉も面白いし、想像でここまで書けるのはすごいですね。
投稿元:
レビューを見る
エイズの問題と、南米とダンスということで、読む前から興味ありでした。
少し突飛な感じも受けたが、KYOKOの前向きなパワーは凄いですね。
何が本当に大切なのか、優しさって何かとか、考えさせられた気がします。
KYOKOにとってのダンスの存在がいかに大きかったのかは、彼女のとった行動を見れば分かると思います。
きっと、ダンス以上の何かを得たのだと思います。
そういう存在ってどういうものなのだろう、ふとそう思います。
投稿元:
レビューを見る
非常にポップで読みやすく、また作者のメッセージがシンプルかつダイレクトに伝わってくる。
シンプルでダイレクトというのは、主人公の「KYOKO」にも言えると思う。様々な登場人物の視点から彼女の人物像を映し出していくという形で物語が進むのだけれど、正直これがあまり功を奏していないような気がする。
というのも彼女はとてもシンプルな生き方をしていて、それは多少違和感なり反感なりあるだろうけど出会った人みんながそれに気づく。つまり視点は変われど人々が彼女に抱いたイメージは一様なのだ。それならばもう少しページ数を増やしてでもKYOKOのひとり語りで進めたほうがいいと思う。
とはいえこれは作者が読者によりわかりやすく、伝わりやすく書いたのだと考えれば、納得がいく。が、僕の好みではなかった。
「オレ(わたし)っていま、なんとなく生きてんなー」って思っている人がこれを読めば、なにかしらのヒントにはなるのではないか。青春時代の「グミ・チョコレート・パイン」よろしく。
星は3つだけれど、「なにかオススメの本ないかな?」と言われたらきっと真っ先にこの本を挙げるだろう。しかし「勧められる本」と「好きな本」は違う。これも嫌いではないが、僕としては村上龍ならもっと面白い本があるよ、といったところだ。