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- カテゴリ:小学生
- 発売日:1999/04/01
- 出版社: 岩崎書店
- サイズ:29cm/40p
- 利用対象:小学生
- ISBN:4-265-02919-1
紙の本
鳥の巣の本 (絵本図鑑シリーズ)
著者 鈴木 まもる (著)
鳥によって巣を作る場所も使う材料もそれぞれ異なる。色鮮やかな鳥たちのイラストを添えて、巣の形態と作り方、たまごの模様・形などを紹介する。外国の鳥の巣、鳥以外の巣も併せて収...
鳥の巣の本 (絵本図鑑シリーズ)
紙の本 |
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商品説明
鳥によって巣を作る場所も使う材料もそれぞれ異なる。色鮮やかな鳥たちのイラストを添えて、巣の形態と作り方、たまごの模様・形などを紹介する。外国の鳥の巣、鳥以外の巣も併せて収録。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
鈴木 まもる
- 略歴
- 〈鈴木まもる〉1952年東京都生まれ。東京芸術大学中退。絵本に「クロはぼくのいぬ」「鳥の巣展覧会」「ヘルシー家のおひさま日記」ほかがある。
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紙の本
頑固な絵本画家が取り組む、類を見ない珍しい「鳥の巣」コレクション。芸術と自然科学を「美」で統合して、伊豆の婆沙羅山から世界へ向けて発信。
2002/06/06 11:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:中村びわ(JPIC読書アドバイザー) - この投稿者のレビュー一覧を見る
「素敵なお話があるから、これに絵をつけて絵本に仕上げてください」と依頼しても、生活のために「ほい」と引き受けないのが鈴木まもるという画家である。
なぜ鈴木さんの絵でなければならないのか、どんな止揚を求めてこの1冊に取り組むのか——その意味を説明し、納得してもらわなければ仕事は引き受けてもらえない。二日がかりだったと記憶するが、断続的にずっと電話で熱く議論させていただいたという貴重な経験がある。今どき珍しい、頑固でこだわりのある、本物の芸術家なのである。が、サラダオイルの広告で有名になったヘルシー家の人びとの絵そのままに、お人柄は優しく暖かい。
鈴木さんの奥さんは、竹下文子さんというファンタジーを得意とする童話作家で、夫婦コンビになる<黒ねこサンゴロウ>という全10巻の旅のシリーズが面白い。私は最初の5巻、続編の5巻を興奮しながら、それぞれ一気に読んだ。
伊豆の婆沙羅山に一家は住んでいる。山を開墾しながら生活環境を整えた様子は『鳥の巣展覧会』というエッセイに詳しい。樹木を植えたり、下草を刈るという画業から離れた野良仕事のなかで、鈴木さんは鳥たちの使用済みの古い巣をいくつか見つけ、その造化の妙に心を奪われる。
絵の対象として描いてきた小鳥や自然への興味であり、その鳥たちが誰にも教えられることなく時期が来れば子育てのために作るという作業——まさに「作る」という行為が、頑固な創作活動にこだわる画家をとらえた。
巣の材料、形態、作り方など1個1個のちがいに興味を抱いた鈴木さんは、それを意識的に集め始める。そして、木の幹の台に又の分かれた枝を刺し、巣が使用されてきたときの様子を想像しながら巣をセットする。
鳥の巣だけを並べた展覧会は国内を巡回して評判を呼び、珍しい巣をゆずりたいという声も出るようになった。そして、海外へも巣を求めて旅に出て、注目を集める。
この本には、精密な模写とは少しちがう、味のある絵本画家らしいタッチで、巣とそれを作った主の姿(おすまし顔のポートレートと愛らしい生活場面)が描かれている。鳥や巣のサイズは言うに及ばず、卵の数、孵化までの日数、ヒナの巣立ちまでの日数、鳥の特徴などのスペックも豊富、1本抜けた羽根の絵や巣のあった場所も描き込まれている。とても楽しい図鑑である。
科学者のなかには、自然のなかの美を法則として取り出すのが自分の仕事といった湯川秀樹博士のような人もいる。その意味においては、自然科学と芸術は案外近しいところにあるのかもしれないとは思っていたが、この類い稀な画家の発見は、自然科学と芸術の「幸せな結婚」とでも言いたい好例だと思う。
「こんな素敵な人に発見されてよかったね」と感じつつ眺められる1冊である。
なお、子どもたちに鳥の巣への興味をいざなう本としては、良質な童話として定番化している『ジェインのもうふ』があるし、同じく愉快な絵本の定番『ハリーのセーター』があるので、一緒に楽しんでみてはどうだろうか。
紙の本
鳥の巣から見えてきた世界
2000/10/27 15:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:藤田千枝 - この投稿者のレビュー一覧を見る
野鳥観察のタブーに繁殖中の鳥の巣には近づかないことがあげられます。そんなこともあって、卵や巣の図鑑が作られてこなかったようです。でもこの本が出版されて間もなく「巣と卵図鑑」という本が出ました。自然へのマナーが向上したからでしょうか。
繁殖の時以外、木の葉が落ちてしまった頃注意深い人なら見つけることができます。こんな人のよく通るところに!というようなのもあります。
この本の著者も自然の中で暮らしている内に、時々みつけた鳥の巣がきっかけでした。もともと、絵本作家ですから、鳥の巣の造形の面白さに興味があったようです。
クモの糸をたくさん使ったメジロ、エナガという小さな鳥の巣はコケ、ガのマユ、たくさんの鳥の羽毛と豪華。かと思うと、とても粗末なキジバトなど。そんなコレクションを何回か展示した後、この本の出版となったわけです。
メジロなど何種かは巣作りの様子もちょっとユーモラスに図解しています。鳥たちがなんだかんだと会話?しているのです。時々、ミセス・ウグイスが感想を述べたりしています。その他、巣や鳥の生態、動物の巣のこと。外国の変わった巣なども加え、中々実物を見ることのない世界のガイドブックとなっています。
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