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- カテゴリ:小学生
- 発行年月:1999.7
- 出版社: 岩崎書店
- サイズ:20cm/149p
- 利用対象:小学生
- ISBN:4-265-04171-X
紙の本
もちろん返事をまってます (新しい世界の文学)
著者 ガリラ・ロンフェデル・アミット (作),母袋 夏生 (訳),安藤 由紀 (絵)
脳性マヒの少年ドゥディと文通を始めた、小学校五年生の少女ノア。「会いたい」と書くノアを、自分の姿を見られたくないドゥディは拒絶するが、文通を続けるうちに、ノアの素直な言葉...
もちろん返事をまってます (新しい世界の文学)
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:15,290円(139pt)
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- 税込価格:11,990円(109pt)
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商品説明
脳性マヒの少年ドゥディと文通を始めた、小学校五年生の少女ノア。「会いたい」と書くノアを、自分の姿を見られたくないドゥディは拒絶するが、文通を続けるうちに、ノアの素直な言葉がドゥディの心を開いていく。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ガリラ・ロンフェデル・アミット
- 略歴
- 〈アミット〉1949年イスラエル生まれ。ヘブライ大学卒業。作家。実子3人のほか、10人の子供の里親を務めた。著書に「心の国境をこえて」がある。
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紙の本
新しい物語
2001/02/09 22:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つる - この投稿者のレビュー一覧を見る
障害者がでてくる物語というのは、どうしてもみなが「いい子」になってしまう。そしてたまにいじめ役の「悪い子」がいたりして、どうもワンパターンというかお説教臭がする。
しかしこの物語はそんなことはない。
少女が脳性麻痺の少年と文通をするのだが、その少女の手紙がいつも本音である。おもいっきり本音である。
たとえば「障害者というとただしかめ面をするだけの子だと思っていた」とか「歩けることは私にとって当たり前なのです」とか。それを障害者にどうどうというか!?
障害者にむかって、あなたがほしいのは同情か、それとも友情か、と問うこの物語、私は興味深く読みました。
紙の本
真っ直ぐに心と心をぶつけ合う、往復書簡。
2000/11/24 15:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひこ・田中 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは五年生のノアって女の子と、脳性マヒの男の子ドゥディの往復書簡。
障害者を登場させる物語は決して少なくないけれど、眺める視点か、障害者側からの視点といったものがほとんど。でも、『もちろん返事をまってます』は、往復書簡という形式にすることで、両者の視点から描けている。それと、肉声ではなく手紙だから、面と向かっては言いにくいことも書けている。
ノアは近所の住む知恵遅れとみられる(彼女が思う)五、六歳男の子ペニーが、家にこもりっきりなので、「ボランティア」で散歩に連れていこうとし、ペニーの姉からその欺瞞性を指摘されたと書く。一方ドゥディは、「ぼくは写真を撮られるのが大きらい(略)、自分のかっこうが気にいらない」と書く。
こんな手紙もある。
「ある日、とつぜん、歩けるようになったとする。君には、歩けるようになる可能性はない。そういうとき、友だちの手術の成功を、自分のことみたいに、素直に喜べるかい?」。
二人が互いを深く知るようになると、ノアは会いたいと手紙を出す。でもドゥディは会いたくない。それでもノアは「会いたい、会ってあなたを見ても私は驚かない」と書く。それに怒るドゥディ。ノアの返事。「オーケー。もう、いいません。だけど、それでどうなるかしら?(略)わたしの手紙は、わざとらしくなるはずです。ひとこと書くたびに、ドゥディを傷つけやしないかおこらせやしないかって、十回も迷うから。(略)そうしてほしいの? 本心のこもらない手紙でもいいの?」
こんなに真っ直ぐに描かれた物語もちょっとない。
障害を持っている子もいない子も、互いの本音の一端には触れることができると思うよ。
(ひこ・田中/児童文学作家)