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紙の本
祝!シリーズ再開
2001/03/31 05:09
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投稿者:スギモト - この投稿者のレビュー一覧を見る
ローレンスブロックというと、日本では“アル中探偵”マット・スカダー・シリーズの方が断然有名。『ミステリ・ハンドブック』(ハヤカワ文庫HM)の「ミステリ通になれる作家論特集」でも、 ブロックのところは“マット・スカダー論”になっています(笑)
とっても魅力的な“泥棒さん”(←こういうイメージがあるのです)バーニイ・ローデンバーが活躍するこのシリーズ、 やっぱり、“泥棒シリーズ”と呼ぶしかないのでしょうか? 今ひとつ盛り上がらない理由はこのネーミングにあると思うのですけれど…。
閑話休題
およそ12年の空白を経て再開されたシリーズ6作目。通常、シリーズものを人に勧めるときは、多少不都合があっても1作目から読むことを勧めるのが普通です。でも、久々に“バーニイもの”を読んでみて、これは、ちょっと…、と今回は考えを改めました。
シリーズものを最初から読むことを勧めるのは、レギュラーメンバーがシリーズの魅力になっている場合が多いから。もちろん、この、“バーニイ・シリーズ”にも当てはまるのですが、作者がこの作品を書くまでに12年間の空白があったことが、問題。 もちろんいい意味で(笑)
この書評を書くにあたって、未読だった『泥棒は抽象画を描く』と、文庫入りした『泥棒は野球カードを集める』を一気に読んだのですが、ブロック、12年の歳月を経て格段に上手くなっています!
もともと文章力には定評のある作家で、その魅力がよくわかる彼の短編集(同じくハヤカワ文庫HM)を人に勧めることが多かったのですが、 本作を読んで、改めて彼の力量に唸らされました。 全く上手い!
軽妙な会話、巧みなプロットを生かす、“華やかな軽み”とも言うべき、洒落た文章。 スカダーものを読むときはついつい過剰に感情移入してしまい、我を忘れている部分がありますが、こういう“よくあるハナシ”を読むと、彼の上手さが際立ちます。
(スタイル自体はオーソドクスな謎解き)
愛書家でプロの泥棒バーニイが活躍するユーモア・ミステリ。 パーネル・ホールの『探偵になりたい』(ハヤカワ文庫HM)なんかが好きなヒトは、きっと気に入ります♪ そういえば、こっちもしばらく読んでないや…。
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