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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2000.6
- 出版社: 早川書房
- サイズ:20cm/295p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-15-208287-9
紙の本
のら犬ローヴァー町を行く (Hayakawa novels)
家は持たない。群れることもない。女性にやさしく、若者には時にきびしい。人間には頼らない。そして、困っているものは絶対に見過ごせない。義俠心に厚いのら犬ローヴァーが出会う、...
のら犬ローヴァー町を行く (Hayakawa novels)
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商品説明
家は持たない。群れることもない。女性にやさしく、若者には時にきびしい。人間には頼らない。そして、困っているものは絶対に見過ごせない。義俠心に厚いのら犬ローヴァーが出会う、都会の片隅の、心に残る小さな出来事。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
マイクル・Z.リューイン
- 略歴
- 〈リューイン〉1942年マサチューセッツ生まれ。ハーバード大学卒業。私立探偵サムスンやパウダー警部補を主人公にしたシリーズを書きついでいる。著書に「A型の女」など。
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紙の本
シニカル&のほほん
2001/01/07 18:39
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投稿者:Achille - この投稿者のレビュー一覧を見る
シニカルだけれど義侠心の篤いのら犬「ローヴァー」を主人公とした短編集。人間に苦しめられる犬を救ったり、乱暴な群れと戦ったり、ちょっとしたロマンスがあったりと、さまざまな個性的な犬たちとの出会いを、軽妙かつクールなタッチで描き出しています。
犬世界の世界観描写が意外と浅いのが最初は気にかかるものの、ハードボイルド的なキャラクター設定と社会批判精神、達観した人生(犬生?)観などがうまくブレンドされていて、自然と引き込まれていきます。
この種の短編集では、ありがちな「いい話」臭さや批判性が全面に出過ぎて辟易するケースがありますが、この作品ではそのあたりの仕掛けは意外と淡泊で、すっきりとした読後感をもたらせてくれました。シニカルさというスパイスは強めに利いているけれど、全体的には「のほほん」とした味わいがあり、ちょっと疲れ気味で読書から遠ざかっているような大人がリハビリを兼ねて読むにはもってこいの1冊だと思います。
熱心なハードボイルドファンからは「リューインの作品としては物足りない」という声も聞こえてきますが、こんな作品が1冊くらいあったっていいのではないでしょうか。次作は本格ミステリーのようですし。