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紙の本
『人間の生き方』に真正面からとりくんだ少女マンガ
2007/02/11 21:42
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:考える人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
や や 難 解 。
作者によると仏教の八正道を参考にしたとか。人間が正しい生き方をするための八つの方法、だそうです。主人公を通して読者もそれを学んでいく、小中学生女子むけ作品。メルヘン設定の数々とキラキラ少女マンガの雰囲気が平気なら、大人の鑑賞にも耐えうる内容です。中途半端な年齢だと説教くささが鼻につきそう。
序盤は平易ですが、3巻くらいからハードな展開になります。火あぶりで処刑される人とか出てくるし。読者に「考えさせる」ためなのか、台詞や演出面で理解しにくい部分も多く、ちょっと不親切です。終盤は哲学じみています。暇つぶしで気楽に読みたい人にはあまり向いてない作品かもしれません。
あらすじ。
本書の世界には愛の女神が実在し、真実の愛を説いています。そして女神の使者が人間の中から選ばれます。男性は『ユニコーン』で女性は『聖なる乙女』です。7つの愛のどれかをもつ人間の男性はユニコーン化して天に呼ばれます。聖なる乙女候補として選ばれた少女は天にある宮殿の学校に入り、7人のユニコーンと接して彼らから7つの愛を学び、すべて習得すれば聖なる乙女の完成。乙女自身が8つ目の愛を意味します。ユニコーンは乙女に愛を伝えれば地上に戻れるようです。ユニコーンや聖なる乙女になったからといって特別な任務があるわけでもなく、ただ故郷で自分らしく人生をまっとうすれば、それで務めを果たしたことになります。
主人公コーネリアが聖なる乙女候補として天に昇り、10巻かけて見事卒業、地上に帰還し、自分の人生を歩みだすまでの物語。ひとりの女性に多数の男性が群がる逆ハーレム系の話ですね(笑)。男性キャラがそれぞれ欠陥のある個性でうれしい。なんで主人公はこんな男を選ぶのか、とは思いましたが。歴史物としての時代考証も手堅く安心です。
一番の主題は男女の性差やジェンダーだと感じました。男女に明確な違いが与えられているんです。
なぜ男性は愛(というか真理)のひとつを、教えられずとも最初からもっているのか。ほかの6つは必ずしも必要ではないのか? なぜ女性はひとつの愛も知らない状態で生まれ、7つ全てを勉強していかなければならないのか。女性は理解すればOKなのに、男性は実践しなければその愛をマスターしたことにならないのはなぜか。
こういった問題を、恋愛に具体的な興味をもちはじめるローティーンの女の子に提示する方法として、それなりにベターな形で仕上がっていると思います。
本書で推奨されている(?)男女のあり方には賛否両論ありそうですけどね。
現代日本の一般的な正論とは違う意見や、なじみのない考えが良しとされることもあり、とても面白いです。私は初期仏教のサイトで八正道についての解説を読んだら、本書のわからなかった箇所も理解できました。
仏教的じゃない部分は、女神の愛が永遠であること。永遠にして不変なものを信じることが全ての基本になっている。ま、とにかく自分自身が生きやすくなるための考え方が描かれています。それを行動にうつすと、他人を思いやって生きてるように見えるわけですね。だから登場人物たちの言葉や行動を表面的にうけとると、奇麗事ばかりのつまらない話に感じてしまうんじゃないでしょうか。
読書を通じて自己啓発したいタイプの人にお勧めの良書です。
紙の本
コーニーの成長物語
2002/07/31 13:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コヤタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公・コーニーは聖なる乙女の候補生になったばかり。ユニコーン宮殿で暮らし、女神の愛について学び、ユニコーンの男性と7色のカラーを光らせていくのが、これからのコーニーの毎日。愛について悩みながら、コーニーはちょっとずつ大人に近づいて・・。
ユニ宮という特殊な場所で、性格も違えば生きる時代も違うユニコーンである男性と時を過ごし、女神の愛を理解することで木馬を光らせるのが主人公・コーニーの毎日。いろんな人に会い、様々な体験をすることで成長していくコーニーの姿が描かれているのが本書。でも、少女の成長を楽しむほかにも、このマンガには様々な男性が登場し、目を楽しませてもくれます。作者飯田先生の絵は、繊細にして優美。ちょっと線が細すぎるきらいはあるものの、きれいなので、見るだけでも楽しめます。女の子に対し、多くの男性が登場するので、女性には嬉しい作品だと思います。