紙の本
現実的な救いの手段
2002/02/05 18:55
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投稿者:楓 - この投稿者のレビュー一覧を見る
どれをとっても「痛々し」く、そして現実的。恋愛に対する女の業、憧れなどが強く描かれています。最後が微笑ましく終わってしまう作品。絶望的に終わってしまう作品。切なさで満ちている差作品。など、恋や愛や性を巡った、淡くも「痛々しい」短編23編。
わたしは読んでいて泣きたくなりました。世の中には思い通りにならないことが多すぎる。どうやったって、手に入らないもの・変わらないものも。しかし、これらの物語の中にそういった自分が持つのと同じ感情を見出し、救われるのだと思います。
紙の本
癒される傷
2002/01/06 00:36
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投稿者:めぐ - この投稿者のレビュー一覧を見る
泣いて泣いて、読み終わってもまだ足りなくて。いろんな事を思い返しては涙が止まりませんでした。まっすぐな愛。歪んだ愛。記憶の中で美化されて、胸を締め付けて、動けなくする。恋をして、愛し合って、傷ついて。それでも必死で生きる人はきっと思っていたよりも多くて。私だけじゃないんだと感じました。
紙の本
音楽を選ぶように
2001/09/04 20:54
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投稿者:ポーリィーン - この投稿者のレビュー一覧を見る
椎名林檎の曲が流れて、この本のことを思い出した。本作は都会に暮らす男女のせつなくて図太い生活が描かれている。音楽とマンガは全くの別物と思っていたが、ツールが違うだけで伝わることは同じだ。音楽を選ぶようにマンガも選びたい。
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この漫画を読んで、魚喃キリコは脚本家としても十分やっていけるのでは?と思いました。つーかフジテレビの深夜枠かWOWOWとかでこの漫画のドラマをやってほしい!それぞれの物語ごとに監督を変えて。もしくは映画もありかと。おもしろいと思うんだけどな。
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1997年の夏休み、駅前のコンビニで見つけて、鮮やかな黄色地に大胆な構図、そして、タイトルにググっときたのだ。ナナナンキリコ嬢は、自らがうつくしいだけでなく、描く絵もうつくしい。そして、ナナナンさんを見つけてしまうような若者だったら、だれしもが共感してしまうような恋やアイが描かれていて、わたしたちは共有体験を持ち、安心するのだろう。さいきんはもう、よまなくなってしまったけれど、片想いが生々しかったあのころは、よく読み返していたものです。
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マンガを読まない私が、努めて読み漁る唯一のマンガが魚喃キリコ。なんといってもその繊細な絵のタッチや、リアリティー溢れる恋愛ストーリーに思わず移入しまくり。何度読んでも風化しない。10代でこの本を知り、「こんな恋愛してーなぁ、けど切なすぎだなぁ。」などと思いつつ、今に至る。月9のドラマや、恋愛小説に胡散くささを感じる方にはお勧め。
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他愛無い日常的なセリフや仕草から深読みさせるような漫画。この人の漫画は、絵を並べてストーリー仕立てにしたって感じ。
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魚喃キリコ作品との最初の出会い.
友人から借りて,かなり影響されました.
世界観というか設定に憧れてた時期も...色んな意味でそんな自分が一番痛い...
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「花咲かせてギュッとだっこなんかしてんじゃねーよ
ちんぽのひとつでも立てろ
まんこのひとつでもひらけ
作者死ねッ!」
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嗅覚からの記憶は鮮明だからね
魚喃キリコ「痛々しいラブ」の最初に入っている短編の台詞。
それはもう会えない恋人のつけていた香水を探す女の子の話だ。
かつて色恋沙汰になった人は香水をつけていた。
私はその香水を知っているから、探すことはない。
ただその香水をつけている男の人の人口は多く、
同じ香りを持つ人とすれ違うことが多い。
すれ違った一瞬で、わざと記憶の端に押し込めていた
痛い記憶がどっとよみがえる。
辛い記憶は人間忘れるようにできているものではなかったのか。
本当に嗅覚からの記憶は鮮明だ。
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同じ短編集ならWater.よりこっちの方がすき。要らない線が無い絵を描けるのが羨ましいです。あと、紙の上に絵や言葉と一緒に空気を載っけちゃえるのがすごいなぁ、って感心してしまいます
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魚喃キリコ、短編集。リアルな日常。絵もキレイ。マンガを読むというよりは小説や
詩を読む、映画を観る感覚に近い。
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この作家さんの漫画って、読んでるうちに無声映画って感覚になってくる。
話も良いけど、何よりデッサン力に優れた絵が美しくて惚れ込んでしまう。
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初めて読んだ魚喃作品。タイトルどおり、痛々しいストーリーが詰まった短編集。なんてことないセリフやシチュエーションが、頭の中の薄暗い思い出をぼんやり灯す。この本をリアルに感じてしまうような生活をしていた自分がちょっと恥ずかしい次第です。
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読み始めた途端…ナツヲのミテクレが大好きな人にそっくりで。タカエくんもタクジも。叶わぬ恋なので痛かった、まさに痛々しいラヴだった。短編集なんだけど、どうでもいいこととどうでもよくないことのギリギリの大切な部分のお話で詰まってます。こんなところまで見えてる作者は凄い。読んだ途端に大好きになりました。