紙の本
ボケあり、ツッコミありのコメディのようなミステリー
2002/03/27 02:10
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投稿者:レジー - この投稿者のレビュー一覧を見る
牛丼屋でアルバイトをするシュンペイには2人の同居人がいる。
ミステリー小説ファンでパチプロで生活をしているイッカク。
そして開発途上の超能力者ヨーノスケ。
( 超能力とは言っても、彼使えるのは「そんなの力を使わないで普通にやった方が早いでしょう!」とツッコミをいれたくなる程些細なものである。)
世の中には物好きが多いもので,そんなヨーノスケの超能力を頼ってなにかと依頼がやってくる。
失せ物探しに人捜し,死者の霊を呼んでほしいなんてのもある。
しかも,依頼人は何故か美女ばかり…。
ヨーノスケが超能力によって解決をしようと必死になっていると、必ず横槍を入れるイッカク。
自称ミステリーファンだけあって思わず「ほぉ」と関心してしまうほど鮮やかな推理を披露してくれる。
もっとも、それが全くの見当外れであることが数日後に判明するのだが。
その後、ヨーノスケが超能力によって真実を言い当てるが、事件は解決していて既に時遅し。
毎回このパターン(たまにひねりもあるが)で話が進むのだが、不思議と飽きることはない。
むしろこのパターン化されていることが却ってこの本の味を出していると思う。
最後まで読み終わったところでもう一度『風が吹いたら桶屋がもうかる』というタイトルをみたら、これ以上この本にピッタリなタイトルは他にはないだろう、と改めて感心したことを覚えている。
紙の本
一風変わったミステリー
2001/01/21 19:13
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投稿者:真 - この投稿者のレビュー一覧を見る
超能力を使ったミステリーといえば、宮部みゆきの「龍は眠る」「クロスファイア」などがあげられるだろう。しかし宮部の作品が超能力者の悩みや葛藤などの複雑な心理を描いているのに対して、本書は明るく笑えて、誰でも気軽に楽しめるミステリーになっている。
主人公のシュンペイには、美人の依頼人が後を絶たない。彼女たちの依頼は様々だが、どれも超能力者であるヨーノスケにしか解決できないような依頼なのだ。しかしヨーノスケが超能力を使って悪戦苦闘している間に、推理小説マニアのイッカクが割り込んできて、論理的に事件を解決しようとする。
イッカクの推理は一見的を得ているように見えるが、実はまったくの間違い。そして結局ヨーノスケの力はほとんど役に立たず、そうこうしている間に、依頼主たちは勝手に事件を解決してしまう。この設定だけで笑えてしまうが、ミステリーとしての完成度もなかなかのモノ。ミステリーを読んだことのない人も、楽しめる一冊となっている。
紙の本
心地よいテンポの小説。
2000/09/12 00:41
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投稿者:村野松子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
シュンペイ、ヨーノスケ、イッカク、三人の同居人。
超能力(まだ未発達だが)者のヨーノスケのもとには、シュンペイを介して(?)、美人の依頼人が来る。
「風が吹いたらほこりが舞って」、
「目に見えぬ人ばかりがふえたなら」、
「あんま志願者が数千人」、
「品切れ三味線増産体制」、
「哀れな猫が大量虐殺」、
「ふえたネズミは風呂桶かじり」、
「とどのつまりは桶屋がもうかる」、
というようなタイトルがついている。タイトルだけでも笑えます。
毎度同じように始まり、同じように終わるというワンパターンでも全く飽きることもなく、かえって安心感がある。
非日常的な登場人物が日常的な生活を送っているというギャップが、かえって現実的でありそうな感じ。
最後までしっかりよめて、のほほんとした読後感が心地好かった。
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この作家は結構シリアスな作品をたくさん書いているが、個人的にはこちらを薦めたい。バカミスぎりぎりの線だが、この作品はユーモアとギャグがふんだんに盛り込まれた、無意味に明るいミステリだ。主人公3人組のうち、探偵の役割をする人物がまず理詰めで推理するが、超能力をもつ人物がそれをくつがえす真相を辿り当てる。しかし、依頼者が事件を自己解決した後に真相を当てるので全く意味は無い。まぁようするにそういう型の漫才だと思ってくれれば当たらずとも遠からず
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面白かった。純粋な論理のみで帰結する解答が全て間違っているイッカク。そして依頼人が自分で解決した後で正しい答えに到着するヨーノスケ。なんか少しずれているこの二人が面白い。正直イッカクの論理は俺は感心してしまうほどしっかりして見えるんだけど間違ってるんだよねー。事件の答えが面白かった。
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ビ、ビートルズの幻のアルバムがあるんだって、マ、マジか!知らなかったぞー!って噂かよ。録音して置いといたら無くなっちゃったとかで。にしてももしそんなものが発見されたら世界中が大変な事になるだろな。う〜ん、でもビートルズに世界中が大騒ぎするのをリアルタイムで体験してみたい… ――――――牛丼屋でアルバイトをするシュンペイにはフリーターのヨーノスケと、パチプロ並の腕を持つイッカクという同居人がいる。ヨーノスケはまだ発展途上だが超能力者である。その噂を聞きつけ、なぜか美女たちが次々と事件解決の相談に訪れる。ミステリ小説ファンのイッカクの論理的な推理をしり目に、ヨーノスケの能力は、鮮やかにしかも意外な真相を導き出す。―――――短編小説なのだが、その構成がなかなか洒落ている。どの短編も展開が同じなのだ。というとハードルが高くなると思うのでここらでさらっと流します。内容は、一応全て意外な真相です。ただあくまで短編レベルなんでそこそこな、あれっ、みたいなぐらい。論理的な推理の部分もなぜかそんなに引き込まれなかった。やっぱり短編はどうもピンと来ない。最後に何かどんでん返しみたいなのがあったらいい線いってたかも。って何様だ、俺。
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新規購入ではなく、積読状態のもの。
2009/5/24〜6/3
牛丼屋でアルバイトをしている三宅峻平、パチプロの両角一角、区役所勤めの松下洋之介は倉庫のような建物で同居中。彼ら三人を中心とする短編集。
峻平の働く牛丼屋には次々と美女が訪れるが、そのお目当ては洋之介の超能力にあった。洋之介は確かに超能力があるのだが、他の方法でやった方が早いようなイマイチ役に立たなさそうなもの。美女の相談に乗って悪戦苦闘していると、推理小説マニアの一角がしゃしゃりでてきて、論理で問題を解決しようとするが...という流れで統一されている。東野圭吾氏の「名探偵 天下一大五郎シリーズ」と同様、本格ミステリをすこしパロディした内容である。軽い読み物としては楽しめる。
題名の「風が吹いたら桶屋がもうかる」であるが、内容とまったく関係ないなぁ、と思っていたら解説の最後で説明があった。そういうことか。(ちなみに最近の20歳くらいの人はほとんどこの言い回しを知らない。そんなもんか)
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続き物の短編集 超能力者を含む3人組のところへ、次々と相談、依頼が舞い込む 簡潔で読みやすいのだがワンパターンな感じが最後にくどいって思ってしまった
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平凡な3人のもとへ続々と美女が事件を持って現れる。
パターンは一緒だけど、それぞれ愉快な推理が入り混じっていて面白い。
最後はどれもほのぼのしてしまう。
本物の超能力者なのにいつも最後までわからないというのも笑える。
小説なのに現実っぽい(ドラマくさくない)雰囲気が心和ませる。
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━風が吹いたらほこりが舞って 目の見えぬ人ばかりふえたなら あんま志願が数千人 品切れ三味線増産体制 哀れな猫の大量虐殺 ふえたネズミは風呂桶かじり とどのつまりは桶屋がもうかる━
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フリーターのシュンペイとプータローでミステリーオタクのイッカク、超能力を持つヨーノスケの3人は同じ屋根のした暮らしている。超能力者ヨーノスケを訪ねてシュンペイを介していろんな女性が頼ってくるが
ヨーノスケの超能力が役に立ったこともなければ、イッカクの推理は的外れで何も解決せず。それでも、彼らの暮らす倉庫の住居を訪ねるものは後を絶たない。
そして、シュンペイに彼女はできないw
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牛丼屋でアルバイトをするシュンペイに、自称パチプロの一角、超能力をもつヨーノスケ(シュンペイ曰く低能力)は一緒に住んでいる。ヨーノスケの超能力の力を借りたいという女性が代わる代わるシュンペイの元を訪れるが、ヨーノスケの超能力が問題の解決に役立つ事もなければ、口を挟むイッカクの推理が当たった試しもない。
ワンパターンと言えばそれまでの、ちょっとコメディタッチのミステリー。ヨーノスケが可哀想に思えてしまった。
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久々のミステリー。
それが魅力なのかもしれないけど、イッカクとヨーノスケの役割みたいなのを1話くらい変えてもいいのでは?と思った。
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役に立たない超能力もある。でもいちおう超能力者だからって頼られちゃって、依頼人の女性のために頑張っちゃう。得も害もない超能力者のどたばたが楽しい〜。
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某サイトさんで以前紹介されてて気になったので。
…ほんとにぜひともカミで実写化希望ですよこれ…!!!
何パターンも配役シュミレーションを考え(つっても6パターンしかないけどさ…)ひとりニヤニヤしてしまいました。