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前作「氷の家」はピ〜ンとこなかったが本書は私のツボを押しましたね〜。主人公のロズはフリーライター。取り組んでいる仕事は実の母と妹を惨殺し25年の刑に服しているオリーブ。面接を重ねて打解けていく。そして彼女がオリーヴの無実をつきとめるのですが、本人は自分がやったと言い張るのは何故か?など真実を聞くとびっくりですよ〜。なんだか同じ女として哀しいんですけど。
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内容は恐ろしいんですが、引き込まれるようにどんどん読んでしまいました。オリーブの恐ろしさの描写が秀逸でした。「鉄の枷」もお勧めです。
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ミネット・ウォルターズの出世作。
デビュー2作目にして、この完成度。ミステリ史に残る作品の一つ。
家庭内の残酷な殺人事件に疑問を抱いた女性が調べ始めるのですが…。すごく怖いです!
1994年、MWA賞最優秀長篇賞受賞作。
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8月1日読了。「このミステリーがすごい!」1996年度海外編の第1位、海外編総合でも第19位の作品。実の母と妹を切り刻んで殺し有罪判決を受けた「女彫刻家」について調べるうち、女性ライターと元警察官が辿り着いた真相とは。冒頭における、女彫刻家の不気味な印象が調査が進むにつれ変化していく物語は面白いが、あとがきにもあるとおり三人称の視点がいきなり他者に飛ぶ文章に少々違和感がある。ラストは印象的ではあるが、付け足しっぽい・読者に解釈を委ね、投げ出してしまっているようでもあり、マイナス。
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「週間文春」の「このミステリーがすごい」で、年間1位になった作品。っていうのは、以前から知ってて文庫になるのを待ってました。うーーん、さすがです。無期懲役囚のむしろ不気味な外見。それよりももっと恐い内面。このキャラクターだけで、この作品は「勝った」って思う。が、解説でも云々してるが、この結末でいいのだろうかと、いう気持ちは残る。多分、そういう「真実は藪の中」って感じにしたかったのだろうが、ちょっとアザトイ
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ウォルターズ作品としては、2番目に読みました。彫刻家が、醜女なので、会最初は好感を持ちにくかったのですが、しぶとい調査で意外な真実が明らかになっていくところがよかったです。
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太った醜い愛されない女虜囚と
女虜囚について書かなければいけない作家が
太って醜悪で誰からも信用されない女虜囚を無実だと
信じ、捜査を開始する。
いかれたぼこぼこにされた元刑事。
面白い。
エピローグ要らん。
ミネット・ウォルターズ論要らん。
野崎六助、ひどい。
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母と妹を殺した殺人罪で無期懲役囚となったオリーブのことをドキュメンタリー本にするため、作家のロズが事件の真相を調査していく。
調査するにつれて、謎が次々と出てきて、本当にオリーブが犯した罪なのか疑問が生まれてくる。
最後の1ページで、またまた謎のまま終わった感じである。ストーリーは展開もわかりやすく読みやすい。恋愛的な要素が必要だったかどうかはなんとも言えない。
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本書は、六年前に起こった母と妹を殺害した凄惨な事件、その容疑者であるオリーブ・マーティンは本当に凶悪な犯罪者なのか、それとも事件の真相は別にあるのか、というシンプルな謎を追って物語が進行していきます。しかし、謎そのものは単純ですが、これが一筋縄ではいきません。
前作『氷の家』を読んだ時にも感じたのですが、ミネット・ウォルターズの描くミステリは、読み進めるうちに登場人物に対する印象が大きく変化していく、というのが特徴の一つになっています。そして、そのことが、作品に強い緊張感を与えて、読者を物語の中に引き込む原動力にもなっているように思います。本書にトリックのようなものがあるとすれば、それは登場人物の印象の中にこそある、と言えるかもしれません。しかし、これは推理小説の技巧の一つというだけにとどまらず、他者を理解することの本質、その難しさや不確実さをまざまざと突きつけられる思いがして、非常に読み応えのあるミステリだと感じました。
本作では、オリーブの事件について一冊の本にまとめろ、と版元に命じられたフリーライターのロズが事件を再調査することから物語が始まります。しかし、彼女の心はオリーブの言動の前に揺れ動き、読み手である自分の気持ちもそれに連動して揺れ動いていきます。ロズが、オリーブの事を信じれば自分もオリーブの事を信用し、ロズが疑えば同じように疑わしく思う。あるいは、ロズが信じるほどに疑わしく感じ、ロズが疑うほど、かえって「本当かも?」などと思えてきます。物語の中盤に、「信じることのジレンマに陥った」とロズが話すシーンがあるのですが、これは読み手も同様に感じるのではないでしょうか。
はたして、ロズは真相にたどりついたのでしょうか? それとも見たい事実のみ見て真相から目を背けているのでしょうか? 本書解説を読む限り、ラストについては好き嫌いがあるようですが、個人的にはこの本にはこのラストしかないと思っています。
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恐ろしいというのはこういうことか、と最後の最後にに思いました。なのに、何故か魅かれて何度も読みました。タイトルもうまいし、ページの最初にある見取り図が好きなんです。リアル感あるせいか?ページをめくる楽しさ、私電子書籍だめかも・・・
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そうくるか!ってなったところもあったけど、うーん、最後の最後でいろいろ台無しなような、そうするなら途中でもっとなんかあったんじゃねーの?というか、いろいろぶれているような、上手い言葉が出てこないが。最初の方は楽しかったけど、無難にオチたなって感じ。
この時点で私の中のウォルターズ作品は
遮断地区>>>蛇の形>>>女彫刻家
翻訳のレベルも同じような感じだと思っている。
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「氷の家」と同じ作者だったので。
「氷の家」とは全くつながりのない別の作品だったが、
こちらの方が面白かった。
本筋のミステリーもいつ誰にひっくり返されるのかとハラハラしたし、
主人公自身の過去からの立ち直りもあったし、
恋愛話も良かったし、
腕の良いシェフも出てきたし。
果たして主人公がたどり着いた結論が真実だったのか、
含みをもたせるラストだったのも満足感に寄与してるかな。
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このミス海外編、1996年版1位。古いイギリス、ミステリーだけどやっと最近のやつに雰囲気近づいてきた。比較的読みやすいし、テンポも良い。作家の女性が猟奇殺人犯として服役中の女彫刻家と呼ばれている人を取材し事件の真相(冤罪?)をあばいていく話。主人公の女性が元警察官で現料理人の男性と一緒に丁寧に関係者を取材していきながら真犯人に近づいていくところが推理をきちんと説明してくれるのでわかりやすい。ただ、個々の目撃証言や推理はあんまり理解できないし、元警察官の店が襲われる事件との関連性が良くわからん。また、結論づけた真相に疑念を持たせる表現が最後にでてきて思わせぶりな終わり方がすっきりしない。これは、翻訳のせいか準主役の女彫刻家の人物像がぶれてしまっており最後にまたシリアルキラー的な雰囲気を匂わすことで混乱を与えてしまってるものと思う。
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図書館で。
人は異質な存在を恐れる、意味もなくなのか意味があってなのかは難しい所ですが。
それにしても海外モノで仲の良い姉妹って見たことないなぁ。大体殺し合うほどいがみ合ってるのは何でなんだろう。まあ大体どっちかが美人で(大抵妹の方)主人公は姉って設定が多いんだけどそれも又なんでだろう。作者は姉属性の方が多いからなのか。
というわけで人は見た目が8割だか9割という言葉をなんとなく思いだしました。憎むべきは彼女の愛人なんだけどやっぱり女性は男性に甘いなぁなんて思いました。だってあの警官、どう考えても恋に落ちる要素が無いと思うんだけど…ねぇ?
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【真実は限られたごく狭い範囲にしか存在しないが、誤謬は無辺である】
黒でも白でもない灰色のラスト。