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商品説明
銀行業はやがてリテール・バンキング(個人金融業務)に収斂する。著者自身がそのただ中にいるリテール金融について、具体的に現場報告し、外資のリテール金融の最先端の動きを参考にして新しい銀行の生きる道を考える。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
青沼 丈二
- 略歴
- 〈青沼丈二〉1943年生まれ。早稲田大学第一法学部卒。三菱銀行(現東京三菱銀行)を経て、92年よりシティバンク勤務。現在、個人金融営業本部長。早稲田大学非常勤講師。
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紙の本
2001/2/11朝刊
2001/02/14 21:15
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投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
米銀シティバンクのグローバルなリテール(小口金融取引)戦略の分析を土台に、日本の金融再生の方向性を模索するのが本書の趣旨だ。シティの戦略に焦点を合わせた本はすでに多数ある。本書の特徴は、著者自身がシティ在日拠点で実際にリテール業務を総括する現役バンカーであり、かつ日本の大手都市銀行勤務の経験も長い視点から、日米銀行のリテール戦略の違いを実務と理論の両面で浮き彫りにしている点にある。
一九九七、九八年と続いた金融不安の激震を経て、目下、日本の金融界はこぞってリテール戦略を旗印に掲げている。合従連衡でビッグ4に結集した大手行もその枠外ではない。しかし、本書で詳述されるシティのリテール戦略は、邦銀のそれとは明らかに異なる。わが国ではこれまで銀行のリテール業務は、大企業取引や市場取引業務に比べて一段格下扱いされてきた。
それが、利ザヤの薄い企業取引のさらなる低迷、不良債権処理の積み重なる重荷などから、相対的に利ザヤの稼げるはずのリテール業務に目が移っている格好だ。そこでは、リテール業務にふさわしい人材の育成・配置、経営理念、顧客対策などが確立しているとは思えない。
著者は、むしろ邦銀の中でも地方銀行のほうにこそ、日本型リテール戦略の発展の可能性を見いだす。単に小回りが利くといった点だけではない。大都市圏と地方経済圏の対比の上で、顧客に支持される安定した金融の成立が展望されるとの分析からだ。
(C) 日本経済新聞社 1997-2000