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商品説明
いったい何が悲しうてわれわれは、この惑星の、この人生にしがみついているのだろうか。われわれはいったい「何を」欲して、「何を」しているのだろうか…。『サンデー毎日』連載「形而上時評」の単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
池田 晶子
- 略歴
- 〈池田晶子〉1960年東京生まれ。慶応大学哲学科卒業。文筆家。著書に「残酷人生論」「死を生きる」「さよならソクラテス」「考える人」などがある。
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紙の本
「考える日々」を考える日々
2010/09/06 22:17
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここ最近、腹ばかり立てている。
10年来の知人と考えの違いから衝突した。
業者からの不明な請求に、根拠を問うても、話がかみ合わない。
相手があることだもの、、と考えてみても、やはり、イライラする。
では、私が当たり前と考えてきたものは、いったい何だったのだろう。
ちょっと厭世的な気分になったりして。
本当のこと、正しいことって、いったい何なのだろう。
テレビを見ても、ネットを見ても、情報は恣意的なもの。
私が知りたいのは、本当の、正しいことなのだ。
そして、「考える日々」を読んだ。
半年ほど前、著者の「14歳からの哲学」を読んで以来
彼女の言葉の世界に引き込まれた。
右でもない、左でもない、何にも傾倒しない、誰にも傾倒しない
宗教でもない、スピリチュアルの世界でもない
ただ「存在」そのものを考えている、著者の一言一言が
まぎれもなく本当の言葉だと感じたからだ。
10年前に出版されたこの本。
書き出しの社会現象は、もちろん10年前のことだけれど
彼女の言葉は、ちっとも色褪せていない。
時代に、社会に、世間におもねらない、彼女の言葉は
やはり本物だと気づかされる。
あまりもの書きっぷりのよさに、時にはふふっと笑い出してしまう。
彼女と似た感覚をもっている言葉に出会うと、うれしくなる。
私のいら立ちも、幾分和らいできたところに、こんな言葉が出てきた。
「考えると無限に考えられるのは、存在の内容が無限だからで
存在することしか考えられないのは、それが存在の形式だからです。
存在の内容と存在の形式が矛盾するのは存在の真実なので、、、、」
考えて、厭世的になっても、明日の予定を考える自分がいる。
考えて、納得しても、存在を否定されたようで、腹が立つ自分がいる。
存在は矛盾を内包してる。
その矛盾を前に、私はココで立ち止まっている。
じゃあ、どうすればいいんだろう。
そうしたら、彼女の言葉が聴こえてきた。
「そんなの、自分で考えろ!!」