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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2001.1
- 出版社: 阿部出版
- サイズ:23cm/291p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-87242-153-1
- 国内送料無料
紙の本
版画年鑑 2001
現在の版画市場で活躍している作家を中心に、約100人の作品を紹介。2000年版画市場価格調査、現代版画用語小事典等の資料篇と版画を取り扱う画廊等のデータ篇にわけて収録した...
版画年鑑 2001
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商品説明
現在の版画市場で活躍している作家を中心に、約100人の作品を紹介。2000年版画市場価格調査、現代版画用語小事典等の資料篇と版画を取り扱う画廊等のデータ篇にわけて収録した版画年鑑。『版画芸術』別冊。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
国内若手版画家の作品集としても楽しめる。コレクターの入門書としても最適の一冊
2001/02/27 18:15
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投稿者:牛尾篤 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代版画と聞いて、思いうかぶアーチストは何人いるだろうか。ミロ、シャガール、ピカソ、日本人作家なら、練方志功、池田満寿夫といったところだろうか。ウォーホール、サム・フランシス、駒米哲郎あたりまで、名前があがるならその人は、かなりの版画通である。
では、日本の若手版画家となるとどうだろうか。国内の美術大学のいくつかは、独立した版画料があり、版画を専門に、発表している作家も多いにもかかわらず、若手版画家の作品が一般の人の目にふれる機会は、まだまだ少い。デパートなどの展覧会は、観客動員も多く、足を運びやすいことにくらべ、ギャラリーは入りにくい。そもそも町の中に版画専門のギャラリーがあることすら知らない人も多いと思う。
版画に興味はあるのだけれど、どんなアーチストがいて、どこで版画が買えるのかわからない。そんな人に格好の入門書が本書だ。
本書は版画年鑑と銘うってはいるものの、画家と号いくらの値段が、黒字でズラリと並んだだけの巷にあふれている美術年鑑とは一線を画している。
国内の若手版画家を中心に、一人カラー1ページをさいて、略歴、作家のコメント、取扱い画廊、掲載作品のプライスまで、きめ細く紹介している。一点ものの油絵などにくらべると、版画の価格は比較的安く設定されている。1万円代から手に入る作品も多い。
版画は、同じ作品が何枚もあるということで、出版物のような印刷と同じに、考える人もいるかもしれないが、版画はあくまで一点一点独立したオリジナルである。
それを理解するためには、出来れば版画を手に取ってながめるのが望ましい。銅版画ならば、線の部分がもり上がり、プレートアーク(銅版の縁)が紙にくっきり刻印されている。
木版・シルクスクリーン・リトグラフも固有の質感がある。この本をながめていて好きなアーチストが見つかったら、ぜひその作家の作品を扱っているギャラリーに、足を運んでみることをおすすめする。
ある日、いつも風景写真のカレンダーがかかっていた場所に、小さな版画をかざりたくなるかもしれない。それとも、版画教室に通って自分のオリジナルを造ってみるのもいいと思う。めんどうくさそうに思えた版画技法が、意外に短い時間でマスター出来ることに驚きを感じるだろう。
現代版画の画集として、コレクターになりたい人、版画をやってみたい人の手引書として活用してほしいのが、この『版画年鑑二〇〇一』である。 (bk1ブックナビゲーター:牛尾篤/イラストレーター・画家 2001.02.28)