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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2001.2
- 出版社: 新書館
- レーベル: 新書館ディアプラス文庫
- サイズ:16cm/263p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-403-52039-6
スプリング・ハズ・カム! (新書館ディアプラス文庫)
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電子書籍
日常
2017/11/23 17:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
うまく日常を描かれていて、とても好きでした。読んでいて自然と世界観に入っていくことができて、素晴らしかったです。
紙の本
味のある人間関係
2002/02/16 10:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:鳩山 - この投稿者のレビュー一覧を見る
初読のときにはそれほど強く印象に残らなかったのだが、時間を置いて読み返すほど味わいが出てきた気がする。
なんだかなかなか恋愛にならないので、それを期待して読むとちょっと肩透かしかもしれない。でもその分、家族関係の描写なんかがほんとに上手いのだ。母親がわりに家事全般をまかされ家族に尽くしてるのに、全く評価されない主人公の不満がよく伝わってきて、妹との会話とか、普通のボーイズラブ小説では割りとどうでもいい繋ぎの部分も面白く読めた。
主人公が恋する惣菜屋の若主人も、表面的には能天気だけど過去にはいろいろあって、人生の先輩というかんじに日々何気ないアドヴァイスをくれたりして主人公の悩みを軽くしてくれる。いい位置で支えられてるな、と羨ましく感じた。お勧めの一冊です。
紙の本
かわいい話
2002/07/31 17:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hina - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公は、高校生にして母親代わりとして、家事を担っている。
個人的には、こういう設定は実は苦手。特に、主人公が一人で全部やっていると、いつまで経っても、妹はできるようにならない。彼の課題は、上手に人に役目を振っていくことだろう。
ので、食わず嫌いでなかなか読まなかったのだが、読んでみると引き込まれて一気に読んでしまった。
特に、惣菜屋がいい。彼が主人公を、あの手この手でアプローチしているのに、鈍い主人公が気づかないのが楽しい。
恋愛よりも、家族関係などの人間関係に主眼が置かれている。
すごくおもしろい。
紙の本
ふんわり、ほのぼの。
2002/07/26 16:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:亀豆 - この投稿者のレビュー一覧を見る
高三にして一家の家事全般を請け負っている大輔は、家族のことを考えると東京へは行けないと地元の大学の推薦をもらったものの、もっと別の人生を選べたはずなのにという鬱屈を溜めていた。ところが駅前の商店街で小さな惣菜屋を営む耕平と出会ったことから・・・!?(カバー裏より抜粋)
真面目で真っ直ぐで。だからちょっと視野が狭くなりがちな主人公・大輔と、正反対な性格のようでいて、似たような思いも味わったことのある耕平。
年の差があるだけに、少し経験値の高い耕平に大輔は知らず知らずのうちに甘えることの心地よさを覚えたり。
頼る、とか寄りかかる、ではない、さりげない触れ合いがかわいらしい。
隣にいると自然に楽しい、そんな雰囲気がほのぼのと感じられて良かった。
題にある通り、春が似合うお話である。
少し肌寒い日もあったり、しかし、ふんわりとやさしく暖かいイメージ。
時折出てくるお惣菜も、美味しそうで良かった。
紙の本
その男、明朗快活・春の風
2003/03/16 00:19
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:真壁しの - この投稿者のレビュー一覧を見る
いやあもう。まずは南野ましろさんの挿絵を称えてみましょう。
ぴったりです。こういう顔でこういう表情してそうだよ!
挿絵のある小説では、絵が似合わなければそれはそれで気にしなければいいという人もいますがやっぱり邪魔な絵というのはあると思う。すっきりくるんとしたましろさんの絵は、好き嫌いわかれるところですがこれは合ってたと思うなあ。ドライブのシーンの挿絵なんか彼ちょいとかっこよかったぞと。
月村さんの本は初読です。これは面白かった。丁寧だなあと思いました。
主人公の憤懣、なかなか身に染みるところです。怒る気持ちもわかるしその後悔もわかるしね。
そこでそう言い返すのもわかるよ……言い返さないほうが楽なのにな。
ハリネズミのような彼に対して、もう一方はふわんふわんしたもんたみの。お嬢さんとは言わないがお姉さんでも変わりあんめえ(謎
ハリネズミにしてみれば刺しても刺しても手ごたえなくほわほわまとわり付いてくる暖かなものは得体が知れずにいらつくもの。でも刺されてるほうはなんにも感じてないわけじゃなくて、それを見せない術を、あるいはそれを意に介さない強さを持ってるわけなのでした。
とらえどころのないボケキャラが蓋を開けると大層な過去と大層な傷を持っていた。という設定はなかなかにありがちですが、キャラクターに馴染んでいるのでさほど気にもなりません。
というより、冗談粧して好きだよーん。をへらへら連発する、その表情の下であんたいったいどんだけ切ないのよ!と思うとそれだけで楽しめます。
ああ、そういえば一人称なんでした。一人称は甘くなりがちでそういうのが苦手なのですが、すっきりと読める一人称は嬉しゅうございましたよ。恋愛感情は顔を見せますが恋愛関係はほとんど描かれておりません(ほんとにな……)。けれど描かれた恋愛をきちっと楽しめるのです。書いてて気がついたけどこれちょっとすごいですな!!
らぶらぶえろえろが読みたい人にはちょっとね。友情のような恋を見たい人にもちょっとね。なんていうんでしょうね。でもよかったんだー……いやもうほんとに。
一人称ですので、主人公の見ていないところで一方が何を思いどこを見つめ思いを馳せるあまりにどんなポカをやらかしたかなんてことはこっちが勝手に想像するしかないわけで、そこもなんだかサービスのような気がしてしまうこの男。
こういうのをいい男、とか
言うんじゃないですかねお嬢さん。
紙の本
平凡な日常を楽しくさせてくれる作品
2002/06/22 23:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:不破 類 - この投稿者のレビュー一覧を見る
奇抜なストーリー展開はないが、ゆったりと流れるような
あたたかい作品である。
主人公・大輔は成績優秀な高校3年生。
母親がいない大輔は、男にして一家の主婦がわり、
家事の一切と妹、弟、そして祖母の面倒をみている。
そんな日常に嫌気が差していた大輔は、東京の
大学に進み、それを機に家を出ようと決心していた。
そんなある日、大輔は惣菜屋の店長・耕平に出会う。
近所のお年寄りや、おばちゃん相手に愛想を振りまき、
軽薄な感じがする耕平に、大輔は戸惑い、反発する。
なぜ、あんなに平凡な毎日に満足していられるのか。
しかし、外見とは裏腹に、学校きっての優秀な成績で
ありながら、大学進学をせずに家業を継いだという
耕平の意外な過去を知る。
そして、高校の時の自殺未遂…。
それらの過去や同性愛者だということを悪びれずに
告白し、少しずつ自分の心に入り込んでくる耕平に、
いつしか大輔も心を開いていく。
どこにでもありそうな日常風景、
有名大学に入ることで他者に自分を認めてもらいたい
という自己顕示欲、
平凡な日々から抜け出したい、
でも、家族も捨てられないともがく大輔。
そんな大輔を、耕平はあたたかく包み込んでゆく。
誰の心の中にもある葛藤。
読みながら共感し、平凡な日々の大切さを思い出させて
くれる作品である。