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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2001.3
- 出版社: 日本経済新聞社
- サイズ:20cm/435p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-532-14856-1
紙の本
日本経済の罠 なぜ日本は長期低迷を抜け出せないのか
【日経・経済図書文化賞(第44回)】【大佛次郎論壇賞〈奨励賞〉(第1回)】90年代は日本経済にとって「失われた10年」だったと言われる。従来の景気対策が、経済の再生に結び...
日本経済の罠 なぜ日本は長期低迷を抜け出せないのか
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商品説明
【日経・経済図書文化賞(第44回)】【大佛次郎論壇賞〈奨励賞〉(第1回)】90年代は日本経済にとって「失われた10年」だったと言われる。従来の景気対策が、経済の再生に結びつかないのはなぜか? 現在の日本企業が抱える問題点を体系的にまとめ、日本経済復活のために必要な事は何かを提言する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
小林 慶一郎
- 略歴
- 〈小林〉シカゴ大学経済学部博士課程に留学後、現在、経済産業省課長補佐。
〈加藤〉ハーバード大学ビジネススクール等に留学後、現在、経済産業省課長補佐。
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紙の本
日本を斜陽に導いた小泉・竹中改革を肯定する内容
2023/11/29 22:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
あのバブル経済後の金融崩壊は何だったのか?当時金融機関に勤めていた私も本書をテキストとして読んだことを懐かしく思い出しました。日本を斜陽に導いた小泉・竹中改革を肯定する内容で、金融環境が別次元に突入している現在に、過去のテキストは参考になるのでしょうか?
紙の本
「目からうろこが落ちる」ことうけあいの好著
2001/04/04 23:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワンダーボーイ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「九〇年代の日本経済に一体何が起こったのか?」
「日本経済再生のためには何をしなければならないのか?」
この二つの疑問に答えようとする本書は、全編にわたって良質なミステリーの謎解きを読むような知的スリルに満ちています。
また、経済産業省の現役課長補佐という立場を越えた、日本経済再生のための率直な提言は、本書の主張を読者に伝えようとする、著者の真摯な姿勢が感じられ共感を覚えます。
一見分厚い専門書の体裁をとっていますが、語り口は平易で明快な理論に支えられ、いわゆる「わかりやすい日本経済」本を卒業した方々に特におすすめです。
紙の本
前編:90年代の日本経済が陥った「停滞均衡」という悪しき罠から抜け出すためには?
2001/06/11 12:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:上野昂志 - この投稿者のレビュー一覧を見る
聖域なき構造改革を旗印にした小泉首相の人気は絶大だが、まだ、その改革の中身は見えてこない。ただ、政治も経済も停滞したまま、いっこうに出口が見えない状態に鬱屈した国民は、彼なら何かやってくれるだろうという期待を込めて、その一挙手一投足に眼を凝らしているところだろう。だが、彼に明確なプランはあるのか。というよりはむしろ、既成概念にとらわれず、衆知を集めてグランド・デザインを構築し、それを実行する覚悟があるか、それが問題だ。
ことを経済に絞れば、90年代の日本が、なぜ「失われた十年」だったのか、その原因を分析したうえで、日本経済再生のためのグランド・デザインを描いたものがある。わたしは経済の専門家ではないので、これが唯一の道であると断言することはできないが、そんな素人にも、なるほどと思えるような明確な分析と提言を行っているのが、本書である。著者は二人とも経済産業省の課長補佐のようだが、こういう優秀な若い官僚がいるというのは心強い。
たとえば、バブル崩壊による株価や地価の下落に対して、政府は公共投資を増やすなどの景気刺激策をとった。しかし、それはカンフル剤のように一時的には効いても、あとは続かず、いたずらに財政赤字を増大させた。すると、それに対して、「規制緩和による構造改革こそが経済不振打開のための抜本策だ」というような主張が盛んに行われるようになった。著者によれば、前者は、ケインズ型財政金融政策であり、短期的に総需要を増やすことはできても、総需要低迷の原因を取り除くものではないから需給ギャップを解消することはできない。また後者の規制緩和論は、90年代なかばからムード的に人気を得たが、これは本来ミクロ経済学的な視点に立った供給サイドの改革で、それがマクロ経済政策に採り入れられたときに逆効果をもたらす場合が少なくない(供給面の合理化による需給ギャップの増大)。
というように、90年代の日本で実際に行われた経済政策の理論的ならびに現実的な欠陥を丁寧に分析したうえで、日本経済が陥った「停滞均衡」という状態を明らかにする。「停滞均衡」とは、停滞した状態で均衡が保たれていることだが、その原因は、不良債権処理の「先送り」にある、といえば、誰もがやはりそうかと肯くであろう。本書では、先送りがなぜ起こったか、その理由を明確にすると同時に、それに伴うモラルハザードの問題なども踏まえながら、「先送り」によって企業間の「信頼喪失」がもたらされ、それがさらに組織破壊を引き起こすということを、ゲームの理論などを用いながら明らかにしていくのである。 (bk1ブックナビゲーター:上野昂志/評論家2001.06.11)
〜 書評後編へ続く 〜