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紙の本
伝統と合理化の間で
2002/01/15 00:23
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投稿者:mau - この投稿者のレビュー一覧を見る
ユーロ導入、パスポートの提示廃止など統合の動きが進む欧州の現状を、経済・政治の両面から見据えたルポ。2002年からはいよいよ一般にもユーロ通貨解禁ということで、今後どのような変化が起こるかますます目が離せない現状の中、これまでの影響を手際よくまとめた本書は、素人にも分かり易く、また面白く読める内容になっている。
欧州ならではの伝統的な経営方針を大切にする一方で、米国の合理性も取り入れなければ競争には勝ち残れない。中道左派といっても必ずしも労働者に親切にしてばかりはいられない。試行錯誤を繰り返しながら、米国とは違う独自路線を模索している欧州の等身大の姿が読み取れる。
とはいえ、今回の米国同時テロの報復措置に同調することによって、欧州は図らずしも一層「米国側」に引き寄せられてしまったような気がする。もちろん国ごとに言い分もスタンスも微妙に異なるが、全体としては反対できない立場にあったことは否めない。これが今後の米国との関係にどう影響していくか、多少不安を感じつつ、今後の展開を見守っているところだ。