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- カテゴリ:一般
- 発売日:2001/04/09
- 出版社: 文芸春秋
- サイズ:20cm/150p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-16-357260-0
紙の本
盲導犬クイールの一生
「人間らしい歩き方を思い出させてくれた」とパートナーは言ってこの世を去った。その後クイールはどう生きたのか。生れた瞬間から息を引きとるまでをモノクロームの優しい写真と文章...
盲導犬クイールの一生
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商品説明
「人間らしい歩き方を思い出させてくれた」とパートナーは言ってこの世を去った。その後クイールはどう生きたのか。生れた瞬間から息を引きとるまでをモノクロームの優しい写真と文章で綴る、盲導犬クイールの生涯。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
石黒 謙吾
- 略歴
- 〈石黒〉1961年金沢市生まれ。エディター&プランナー。
〈秋元〉1955年生まれ。フリーランス・フォトグラファー。写真集「盲導犬になったクイール」「クイールは盲導犬になった」など。
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紙の本
たくさんの愛情
2005/08/03 11:05
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
私がこの本を手にしたのは自分自身、盲導犬訓練士になりたいと思っていたからだ。しかし、いくつかの盲導犬の本の中でこのクィールを選んだのはやっぱり表紙にいるクィールを見たからだ。クィールを見た瞬間導かれるようにこの本を買った。
クィールが産まれた時にたくさんの愛情を与えた「生ませの親」
クィールにたくさんの言葉をかけ、支え、育てていった「育ての親」
たとえクィールが失敗しても優しく訓練し、盲導犬に育てあげた「しつけの親」
そして、盲導犬の道としての「パートナー」
クィールは産まれた時から最後まで本当にたくさんの人に愛され支えられ育ってきたのだ。そんなたくさんの愛情が伝わることができたのは優しいモノクロ写真と文章があるからだと思う。写真として写るクィールだがその目は今自分の目の前にいるかのような澄んだ優しい目をしてる。そして、立派な盲導犬のカオをしている。クィールを支える人たちの目は楽しそうでとても穏やかである。そんな写真を通して伝わるクィールに対する愛情を感じ、私は心が温かくなりました。だからこそ最後は感動し涙が溢れる。
紙の本
幸せな最期を迎えられて良かったけど、やはり泣けてしまいます。
2003/06/30 22:14
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 昇 - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙を飾るうつろな瞳の子犬の写真に惹かれて手にとってみたものの、ラブラドール・リトルバーの可愛らしい成長の姿を見ていくうちに、この本を手放すことはできなくなってしまった。
いまでも盲導犬についての本はいくつかあったが、人間の言葉を理解できても話すことができない盲導犬を表現するには写真が一番だと思った。盲導犬の一頭ごとに物語があるのだろうが、生まれた時から極めて珍しい目印をつけて産まれたクイールの、その辿った道も珍しい物語だった。
二十年以上も前、仕事の関係でできたばかりの盲導犬訓練センターに行くことがあった。そこでは、訓練士の方の使命に溢れる言葉が聞けるものと思ったが、案に反して生活苦と訓練センターの将来への不安を語られた。
同行した仲間のうち、ある者はアルバイトをしたことのあるパン工場に犬の餌を分けてもらえるように交渉し、ある者はドッグフードの会社に寄贈をお願いに走った。なにかをしなければと思ったが、意外にも社会の盲導犬に対する認知度が低く、ほんのわずかばかりの団体や個人の寄付金とボランティアで賄われているのを知った。
欧米に比べてはるかに盲導犬に対する理解が遅れている日本社会だが、この一冊の果たした役割は大きいと思う。視覚障害者はおしなべて「犬はともだち」と語られるが、この本には随所にその証拠が載っている。このすばらしさを多くの人に教えてあげたい。
紙の本
夏休みの課題図書に!
2002/07/23 17:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブラックティー - この投稿者のレビュー一覧を見る
大人が読んでも子供が読んでも、泣けます。
町でも盲導犬を目にする機会が多くなってきた昨今。
盲導犬の寿命は、他の犬と比べ極端に短いといわれています。
あまり、盲導犬の事を知らなくてこの本を読んだのですが、
思った以上に盲導犬の役割は大きく、また犬にとっても大変
な任務だと知りました。
そんな盲導犬について、『クイール号』の一生を軸に写真とノー
フィクションで綴る本書は、淡々とした文章なのに、なぜか心にジーンと
きてしまう。
子供向けに丁寧にフリガナもふってあるので、是非とも子供に読ませたい本。
読み手も成長出来る本という気がします。
紙の本
犬ではなく、人間以上の仲間として存在していた
2001/06/06 17:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:松山 真之助 - この投稿者のレビュー一覧を見る
■ <ワン・チョット>
「人の言葉は話さないけれど、多くの人に感動を与えてくれたクイール。」
■ <モウ・チョット>
またまた泣ける本。僕は電車の中で溢れた涙を、花粉症を装って拭いていた。盲導犬として多くの人と生きる喜びを分かち合ったクイール。その誕生から亡くなるまでを、秋山良平の写真と石黒謙吾の文章が感動的に描写したドキュメンタリーだ。人と犬、この間をつなぐ“感動と感謝”の糸が見えるとき、読者は涙なしにこの本と対峙するとこはできない。
「この子」という表現がたびたびでてくる。生みの親、育ての親、しつけの親を持ち、目の不自由な人を支えるミッションを果たす盲導犬。盲導犬に接する人は、まるでその犬が人の子であるかのような慈愛をもって接する。
クイールは、15年ほど前、1997年に三重県名張市で生まれた。誕生から、パピーウォーカーと呼ばれる育ての親元での生活、訓練センターでの盲導犬訓練、そしてパートナー(使用者)との生活、デモンストレーション犬としての活躍、仁井夫妻のところでの晩年… とクイールの一生をあたたかいタッチで書かれた文章と、モノクロのやさしい写真が描き出す。
もはや犬ではなく、人間以上の仲間として存在していた。
正直いって、僕は盲導犬のことをあんまり知らなかった。本書で、僕は盲導犬と感動的な出会いをしたように思う。
クイールの一生をさわやかに描き出した文章と写真には、人の心をゆさぶる何か不思議なものがある。