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商品説明
サカキバラ事件の渦中で、校長の見た数々のマスコミ報道に関する「謎」。犯人像の明らかな違い、遺体発見の場所、見当違いの犯行動機。報道の裏に隠された学校バッシングに対し、友が丘中学校元校長が語る警告の書。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
岩田 信義
- 略歴
- 〈岩田信義〉昭和12年神戸市生まれ。神戸大学教育学部体育科卒業。平成9年神戸市立友が丘中学校校長として神戸小学生連続殺傷事件に対処。定年退職後、文筆生活に入る。著書に「小説酒鬼薔薇事件」など。
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紙の本
汚いマスコミ共にはペンの制裁を——元校長の憤り
2001/07/09 15:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山下淳 - この投稿者のレビュー一覧を見る
またもや発生した児童殺傷事件。大阪池田小は鶏舎に狂犬を放ったような惨状となった。2年前の京都小学生殺害事件に続き、奇しくも関西の三都で起きた学校の殺戮——その原点は4年前に起きた神戸の酒鬼薔薇事件に遡る。
さあ、ゲームの始まりです
愚鈍な警察の諸君、ボクを止めてみたまえ
ボクは殺しが楽しくてしょうがない
人の死を見たくて見たくてしょうがない
汚い野菜共には死の制裁を
積年の大怨に流血の裁きを
SHOOL KILL
学校殺死の酒鬼薔薇
わが国の犯罪史に類のない、当時14歳の少年によって引き起こされた衝撃の事件。少年が在籍していた友が丘中の元校長は教育現場の責任者としてこの事件をどう見ていたのだろうか。本書は著者が在職中には言えなかった事件報道の欺瞞を定年退職後、怒りを持って書き上げた労作である。
著者は真っ先に怒りの矛先を朝日新聞に向ける。朝日は「なぜ殴るのか体罰教師」と言った煽情的な見出しで、執拗に学校側を非難し続けたのである。少年に対する体罰がなかったことは後に判明、だが一度貼られた「暴力行為を隠す問題校長」のレッテルは剥がれない。校長の悔しさと怒りが行間ににじみ出ている。著者は更にマスコミの傍若無人な取材活動に対しても厳しく批判している。
余計なことかもしれないが本書の題名のつけ方は読者に誤解を与える。内容的には「酒鬼薔薇事件の報道の深層」とすべきでは。もし意図的だとしたら、著者が批判したマスコミと本質は変わらない。まさかそんなことはないと思いたい。