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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2001.7
- 出版社: 晶文社
- サイズ:21cm/484,6p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-7949-6431-5
- 国内送料無料
紙の本
全面自供!
趣味と仕事が相互に位置を交換しながら持続する赤瀬川の人生を、一面に広げて総点検! 旧知の松田哲夫を聞き手に、若いころのモヤモヤ時代からはじまって、千円札裁判や路上観察学会...
全面自供!
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商品説明
趣味と仕事が相互に位置を交換しながら持続する赤瀬川の人生を、一面に広げて総点検! 旧知の松田哲夫を聞き手に、若いころのモヤモヤ時代からはじまって、千円札裁判や路上観察学会の結成のことなどを全面自供。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
赤瀬川 原平
- 略歴
- 〈赤瀬川原平〉1937年横浜生まれ。武蔵野美術学校中退。画家、作家、路上観察学会員。前衛画家等を経て「父が消えた」(尾辻克彦の筆名で発表)で第84回芥川賞受賞。著書に「老人力」等。
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著者/著名人のレビュー
60年代の前衛芸術家...
ジュンク堂
60年代の前衛芸術家グループ「ネオ・ダダ」「ハイレッド・センター」の一員であった赤瀬川原平が語る当時の「直接行動」のアート・ライフは闘争そのもの。
「時代がまだ青春だったころ。破壊工作はキャンバスからはじまった。…破壊なんてできないと思っていた絵というものがちょっと叩けば簡単に壊れはじめる。壊れたものを拾い上げて組み直すと、まったく別のものが出来上がる。それは絵のようだけど絵というものとは違うものだ。…絵みたいなもののつぎつぎと変貌していくありさまに、有頂天になりながら破壊と工作に突進していた。…絵の破壊工作でオブジェがあらわれ、オブジェの破壊工作でハプニングスがあらわれて、…」
前衛だけれども、政治か芸術かわからないグループとして「思想的変質者を取り締まれ」と当局側を惑わせた日々の先にニセ千円札事件がある。千円札の模型を制作し、「通貨および証券模造取締法違反」に問われ、1967年6月有罪判決を受ける。10カ月に及ぶ公判すらアートする芸術家のラディカルな在り様を詳細に暴く。
出版ダイジェスト:2006年10月
『『1968年』の変革は、今どのような意味をもつか 1968年、政治/思想/文化の世界的転換』
紙の本
原平さんの魅力、たくさん、たくさん!
2009/08/26 10:54
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
点と点がつながって線になった。
私にとってはそんな一冊、だった。
なにしろわが敬愛する赤瀬川原平さんが全面自供!なのだ。
おもしろくないわけがない。
『新解さんの謎』で心をぐわっとつかまれ、『老人力』で大いに納得し、それから、宮武外骨さん関係やら、路上観察やら、尾辻克彦さんの小説やらで、ますます原平さんワールドにくらくらとひきづりこまれていたのだ。
自分で言うのもなんだが、この本を読んでいなかったのが、不思議なくらいだ。
言うまでもなく、原平さんワールド全開で、嬉しいこと限りなく…。
幼少時代の話や、伊勢湾台風に遭遇した話や、あの裁判の話や、美術学校で教師をしていた頃の話や。初めて読む内容が多いので、なおさらだ。
中でも印象深かったのはお兄さんの話。
「兄貴は本当に偉い兄貴だったよ。ぼくは尊敬していましたね。」と原平さん。
戦後、家が相当落ち込んだときには、払いのたまっている八百屋さんに頭を下げて野菜を借り行くこともやっていたというお兄さん。「両親も兄貴を尊敬していたんじゃないかな。『こいつは偉い』と。」ここを読みながら、原平さんのご両親もなんだかすごい、立派だと思ったのでした。そのお父さんが一回だけ怒ったエピソードが忘れられない。なんかこう笑うシーンではないのに(しかし原平さんも笑いながらこの話をしていた)、じわりと笑いが込み上げてきて、しまいには大笑いになると…。いやはや面白すぎ、です。
それにしても原平さんはそのときどきを大いに楽しんでいる姿が感じられる。
被告として裁判を楽しんだり、
メディアで遊ぶ野次馬だったり、
優柔不断な教師だったり、
肩の力を抜いて小説家をしたり、
そのどれもが魅力的だ。
冗談が現実になる面白さや趣味が仕事になる幸せをいつも体現している。
読んでいる私まで、ふつふつと幸せ気分がわいてくるような…。
まるで清涼剤のような一冊、これからは原平さんの本をさかのぼってあれこれ読んでみようと決意(^^)を新たにしたところです。
たちまち原平さん著『わかってきました。』を読みたいな。これを読んで一気にファンになったと紹介してあった『言わなければよかったのに日記』(深沢七郎さん著)も一緒に。
そうそう、勢い勇んで借りてきた平安寿子さんのエッセイと彼女のオススメの翻訳エッセイ。パラリと読みましたが、『幸せになっちゃ、おしまい』ほど夢中にはなりませんでした。本一冊、一冊が出合いですねぇ~。