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紙の本
特殊な設定を生かしたシリアスなストーリー
2001/11/01 21:15
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投稿者:キノシタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙を見たらわかるように、ヒロインの頭には矢が刺さっているんです! どうするよ? これはたぶんギャグだろう、と思ったんだけど、読んでみたらぜんぜん見当違いで、かなりシリアスな話だったんだよね。実は矢は、「自分の行いがまわりを傷つけてしまうことを過剰に恐れる」ことの隠喩だったんです。いや、隠喩ではなくて、実際に刺さっているんだけど。頭の矢が、なんらかの拍子で、だれかを傷つけてしまう。そういうことが積み重なって、ヒロインはやたらと防衛的な態度をとっている。そのようなヒロインと主人公が仲良くなる、というのが基本的な話の筋なんだけど、ヒロインのひくつな態度が、なんか変なんだ。「カナブンよりもごめんなさい」という謎の謝罪の言葉が頻出するんだけど、カナブンって何さ?よくわからん。とにかくこのすこし変なヒロインと、主人公の、微妙な距離感で、つかず離れずといったところで話が進むんだけど、これはもちろん恋愛マンガのパターンではある。しかし、矢が刺さっているという特異な設定のため、本当に距離感が微妙なんですね。だって矢があるから隣り合って歩けないし。というわけで、現代の若い子の、過剰な防衛性と攻撃性を同時に視覚化しているのがこの矢だといえるでしょうか。この矢というアイテムだけで、いろんなネタができそう。この先どうなるのか、わりと楽しみです。