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商品説明
「ヴィクトリアン」たちは日々何を食べ、何を身につけ、どんなものに囲まれて暮らしていたのか。彼らの不安や欲望、そして憧れは…? モノをキーワードに、約150年前の英国ヴィクトリア朝がまるごとわかる楽しむ事典。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
谷田 博幸
- 略歴
- 〈谷田博幸〉1954年富山県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。滋賀大学教授。著書に「ヴィクトリア朝挿絵画家列伝」「ロセッティ−ラファエル前派を超えて」などがある。
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紙の本
英国ミステリが好きなかたに
2002/03/03 10:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Lady - この投稿者のレビュー一覧を見る
イギリスのクラシックなミステリを読んでいると、貴族や庶民の生活について、いろいろ語られます。が、実際に普段の生活で使う「アイロン」のような生活雑貨が、どんなものかは文字だけではわかりません。が、この本ではさまざまな図解資料とともに、用途などもくわしく説明してくれるので、当時の生活がよくわかります。たとえば「モーブ」という紫色のドレスが大流行した、というのは、わたしも知っていましたが、その理由が、初めてうまれた化学染料がモーブで、最新の色がもてはやされたからだ、というのは、この本を読むことで納得しました。じっくりと楽しめる、よい本です。
紙の本
物を通じて、ヴィクトリア時代の当たり前を知る
2002/07/28 02:26
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:木野下 - この投稿者のレビュー一覧を見る
英国ヴィクトリア朝という大量消費社会の先駆けとなった時代について、80点の道具を説明することによって、その時代の《あたり前》を理解しようという本です。
シャーロキアンは、ホームズ物語に登場する様々な小物たちが多数登場していることを見逃してはなりません。
推理小説が好きな人にとっても、ヴィクトリア時代の意匠が好みだという人にとっても、ディティールにまでこだわった作りの本ですから、大いに堪能されることでしょう。
紙の本
19世紀英国のモノの博覧会
2001/11/22 22:16
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:小池滋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「百貨事典」というのは字の誤まりではない。19世紀イギリスの文字通り「モノ」ばかりを列挙した百科事典なのである。ヴィクトリア女王(在位1837−1901年)の時代の一般の人びとが、何を食べ、何を着て、どんなものを使って日常生活を送っていたかを、具体的な図版をふんだんに使って示してくれる。
著者が「まえがき」の中で言うように、あたり前のものほど記録に残りにくい。当時の人びとはわかりきっていると思って、何の説明もつけてくれなかったために、後世の人が──例えば翻訳をしたり、論文を書く時などに──とんでもない誤解をしたり、無知をさらけ出す危険がひそんでいる。
アイロンからローラー・スケートまで五十音順に並べられた80の項目のうち、今日の読者にもよく知られた名前がほとんどであるが、実はそこに落とし穴がある。例えばアイロン。もちろん電気のない時代であるから、何で熱したのか? またお金持の家では毎朝配達されたばかりの新聞に召使がアイロンをかけたという。なぜか? (毎朝濡れてしわが寄るはずはない。)
コルセットといっても病人が使うわけではない。女性(とくに結婚適齢期の)にとっては大切なものだった。もうひとつ女性の衣服でブルーマーというのがある。現在かなりのお年の方なら、小学生の女の子が体育の時間にはいていた短いパンツと思うかもしれないが、これも違う。くるぶしまで届いて、そこを紐で固く絞める長ズボンである。しかもその名は、アメリカの女性解放運動家、いまでいうフェミニストの元祖アミーリア・ブルーマー夫人から出ている。なぜ? このように思いがけないことが満載だから、19世紀の研究家以外の一般の人が見ても興味をひかれるだろう。当時の文学・絵画を鑑賞する際にも大いに役立つ。例えばホームズ物語によく出て来る「ハンサム」とは何か? (bk1ブックナビゲーター:小池滋/英文学者 2001.11.23)