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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2002.3
  • 出版社: 集英社
  • サイズ:20cm/431p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-08-775305-0

紙の本

九竜に昇る日は

著者 高野 裕美子 (著)

香港のビジネス界で、企業乗っ取り屋として名を馳せるマダム九竜(カオルン)ことナオミへ届いた脅迫メール。彼女が買収したテーマパークでのテロ予告だった。香港、ニューヨーク、日...

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九竜に昇る日は

税込 1,980 18pt

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商品説明

香港のビジネス界で、企業乗っ取り屋として名を馳せるマダム九竜(カオルン)ことナオミへ届いた脅迫メール。彼女が買収したテーマパークでのテロ予告だった。香港、ニューヨーク、日本を舞台に描く愛憎ドラマ。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

高野 裕美子

略歴
〈高野裕美子〉1957年北海道生まれ。立教大学文学部仏文科卒業。翻訳業の傍ら執筆活動に入り、「サイレント・ナイト」で第3回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。ほかの著書に「キメラの繭」がある。

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みんなのレビュー2件

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評価内訳

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紙の本

香港、日本、ニューヨークを舞台に、秘められた過去を持つ美しい姉妹が奏でるミステリアスな愛憎劇。

2002/04/04 22:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:橋本光恵 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 九龍(カオルン)と呼ばれる中国の最南端、つまり香港のヴィクトリア港に面した半島の外観は、港から見ても空から見ても息を飲むほど明媚で美しく、接した人々を魅了してやまない謎めいたドラマ性を孕んでいる・・・そんなわけで、タイトルだけで胸の高鳴りを覚えてしまったのが、本書。そして、そんな予感は的中。香港、日本、ニューヨークを舞台に、過去を秘めた美しい姉妹が巻き起こす、殺人あり、無差別テロあり、家族の絆、M&A(企業の買収と合併)、宗教団体、マインドコントロール・・・等々が盛り込まれた一大エンターテインメントで一気に楽しんでしまった。盛り込みすぎで焦点が散漫になりがちなものが多い中で、これがそうなることを免れているのは、すべての核となる二人のヒロインが細やかに描かれ、大きな魅力を湛えているためだろう。
 北アルプスの谷間で30年を経た白骨死体が発見される。宗教法人<青蓮会>を営む有希子の父の変わり果てた姿だった。リンゴ園経営に失敗し、有希子と妹を道連れに雪山で一家心中を計った父。姉妹だけは逃げのび、父の死体は発見されずじまいだったのだ。孤児になった有希子姉妹を地獄から救ったのが<青蓮会>の教祖白水。白水亡き跡を有希子が継ぎ、今は彼女が教祖・・・。一方、香港でベンチャー企業を経営するナオミは、“マダム九龍”という異名を持つ冷酷非道なコーポレート・レーダー(企業乗っ取り屋)としてビジネス界で暗躍していた。そんなナオミの元に、彼女がCEO(最高経営責任者)を務める巨大なテーマパーク“オリエンタル・マジック”の祝際日に血の雨を降らせるという脅迫メールが届く。謎に満ちた過去を持つナオミこそ、有希子の妹、菜緒美なのであった。
 香港を“九頭の龍に守られ、二匹の鯉が幸運を呼ぶ美しい街”としてやっと味わえる気持ちになった時、ナオミに悲劇が訪れるラストは、涙を誘われる。 (bk1ブックナビゲーター:橋本光恵/ASAN POPS MAG.編集長 2002.04.05)

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2015/10/17 09:12

投稿元:ブクログ

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