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紙の本
なんじ自身のために泣け
著者 関岡 英之 (著)
【蓮如賞(第7回)】マネーゲームに明け暮れるディーリングルームを抜け出し、アジアからイスラム圏を旅した著者。アメリカだけを向いたグローバル化の道を突き進む日本の今後に対し...
なんじ自身のために泣け
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商品説明
【蓮如賞(第7回)】マネーゲームに明け暮れるディーリングルームを抜け出し、アジアからイスラム圏を旅した著者。アメリカだけを向いたグローバル化の道を突き進む日本の今後に対して、警鐘を打ち鳴らす。第七回蓮如賞受賞作。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
関岡 英之
- 略歴
- 〈関岡英之〉1961年東京生まれ。慶応義塾大学法学部卒業。都市銀行を14年間勤務の後退職。早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。
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旅は素晴らしい
2003/06/16 01:56
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:濱本 昇 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「なんじ自身のために泣け」なんと魅力的で謎のタイトルであろうか。本書は、このタイトルに魅了され手にした書である。
本書は、著者の高校時代からの紀行文集といえるものであった。このタイトルの意味しているものは何か、それを考えながら読み続けたがなかなか分からない。本書のエピローグでやっと明らかになった。それは、グローバリズムの名の元に世界的に展開されているアメリカリズムへの痛烈な批判であった。アメリカリズムの負け組みとなった場合我々は、歴史の断絶を経験した者として、自分自身のために泣くことが本当に出来るだろうか?という疑問で締めくくっていたのである。
著者の旅した国々は、国交樹立直後の中国、カンボジア、ビルマ、インド、ネパール、イラン、サウジアラビア等々である。また、銀行員として中国滞在も体験している。これらの国々は、どちらかといえば、グローバリズムからは距離を置いていた国々である。これらの国々への興味が行きついた先が「なんじ自身のために泣け」であったのである。後半中心となっていたのは、イスラームという文化の不思議さであった。この宗教的戒律の厳しい、グローバリズムのアンチテーゼとして勢力を伸ばすイスラムという文化への驚嘆と不思議さを切々と述べていた。
本書は、前回の書「神の歴史」に比べて気軽に旅でもしているような気分で3日間で読み上げてしまった。
楽しめて読めた一冊と言える。