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400年の遺言 死の庭園の死 (角川文庫)
400年の遺言 死の庭園の死
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紙の本
緻密に且つ壮大な本格ミステリー
2004/07/04 18:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る
「400年の遺言」柄刀一。これほど緻密に壮大なスケールで描かれたミステリーがあっただろうか…なんて何処かの過大広告みたいな事を書いてしまいましたが、まさに久々に見る本格ミステリーの醍醐味が全て挿入された完璧な作品と言っても良いでしょう。素晴らしい。
400年の歴史を持つ京都の龍遠寺。神社仏閣の巡回保安員の蔭山は親友で京都府警本部捜査第一課の係長、高階警部の妻、枝織と訪れた龍遠寺の庭園で首にロープを巻かれた住職の子供と庭師の倒れている姿を発見する。子供は命をとりとめたが庭師は死亡するが今際の際に庭師から「この子を、頼むと」最期の言葉を託される。実はこの庭園で庭師の息子が4年前に殺害されていたのだ。同じ頃、歴史事物保全財団の職員が、一人は失踪、一人は殺害される事件が起きた。歴史ある古都の寺の庭園に隠された秘密とは、殺人事件とどのようにつながるのか。感動のラストまで壮大で緻密な本格ミステリーは今、始まるのだ。
謎に包まれた庭園ではありますが、京都の寺社ならではの枯山水や白砂を引き滝に川に山と龍遠寺の庭園は知る人ぞ知る有名な庭園なのです。ただ、置き石が北斗七星も表しているかのように配置されたり座敷の柱も北斗七星をもじっていたり、そしてそれらが何かを秘めているような謎として有るため学術的にも注目されていたりします。この辺の書き込みがしっかり書かれているので400年の歴史が重厚に迫って来るようなのでしょう。そして現在の殺人事件が絡み合うわけだから面白くないわけがないじゃないですか。それに、蔭山が出会う事件は密室殺人ですし、歴史事物保全財団職員の事件も首輪につながれた犬のように監視の中で行われた殺人事件で事件の謎でさえ不可思議なのに絡んでくる寺社の庭園の謎まであるのだから、めくるページは止まらないわけです。ふと、出会った本に逸品を見る事がありますが、ホントに久しぶりに本格ミステリーの醍醐味が味わえました。オーバーな表現や気取った台詞などなく語り口が平坦でいながら軽くなく、正当派的な文章は読みやすく物語を損なうことなく表現されています。構成に少し凝った所もありますが、それはそれでこの作品らしさとも言えそうです。こういう本ほど多くを語れないのが残念です。
紙の本
完全無欠な本格ミステリー!!
2002/06/10 11:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Lady - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み終わるまで1週間かかりました。
いやー、読みごたえがありました。
ミステリーとして優れているばかりでなく、知的好奇心を満足させてくれて、さらにさらに、あの遺言と、最後のあのせりふで、泣かせてくれて…
柄刀さんの作品はどれも好きですが、わたしはこれがいちばん好きかも!
これだけ楽しませてもらって、このお値段。お買得です!