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紙の本
ひざまずくカメラマン、ひざまずく男。
2003/04/04 13:09
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投稿者:ソネアキラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
写真集もこの文庫サイズ、「軽・薄・短・小」(←もう古いか、この言い方は)がウケているそうで。ハンディなサイズは、書店よりもコンビニで雑誌を買う若者や女性をターゲットにしているとか。コンビニは、ほんと売れ筋商品しか置かないからね、置いてあるってことは、ウレているってことなんだろう。
ふだん渋谷や原宿あたりを歩いているおしゃれな女の子が、自分の部屋で彼氏にチェキで撮ってもらっている、あるいは仲良しのコ同志で撮りっこしている。そんなカジュアルなセミヌードやヌードが魅力的なんでしょうな。チェキのやや不鮮明な写真から、彼女たちの歓声や嬌声が聞こえてきそうと書いてしまうのは、モーソー的かな。
言い換えれば「シズル」があるってこと。このシズルって言葉は、もともとはバターが熱くなったフライパンの上で「ジュッ」と溶ける英語(だと記憶している)。とりわけ広告ギョーカイでは、もう手垢がべたべたついている言葉。代表的なものでは、わざわざ果物に水滴をつけたり、煙草の煙を吹きかけて清涼感を演出するソフトドリンクあたりかな。
でもさ、この写真は、フィクションだよね。彼女たちが自分たちの私生活を撮っている風に見えるが、実際には、プロのカメラマンが、撮っている。
女の子のナチュラルな表情を引き出すために、カメラマンは手練手管で緊張感をほぐしたりしているのだろう。疑似恋愛関係っぽい空気になると、彼女たちは、気分よく脱いでいくのかなあ。まるで、『北風と太陽』の太陽のように。
環境ホルモンのせいかどうかは知らないが、オス度が低くなった若者は、この写真集を見てタイプの女の子がいると、疑似恋愛するのか。はたまた、今夜のおかずにするのか。巻末にちゃっかりモデル募集の告知が出ている。自ら名乗りをあげる女の子、場合によっては、脱いでしまう。そのためには、労苦をいとわず、ひざまずくカメラマン。「青春の思い出に、きれいなカラダを残しておきたいから」なんて、いいわけはしなそうだし。そういう言い回しも知らなさそうだし。
ピークを過ぎた大物女優のヌード写真集って、どれもコケおどしのような豪華造本で、ギックリ腰になりそうなほど重たくて、この写真集とは対極的なポジションにあるよね。本文には、まったく関係ないが、ちなみにぼくは、恥ずかしながら、高岡早紀ちゃんと武田久美子(伝説の貝殻のビキニが表紙のやつ)の写真集を持っている。この手の写真のルーツだと思われる篠山紀信センセイの『激写』のぶ厚い写真集は、古本屋でいま、相当高値だそうだ。センパイ、今でも、大事に所蔵していますか。
かなり前のvougeのメールマガジンで先代編集長がこんなことを載せていた。
「この10年、女性の進化に男性が付いて(ママ)いけないというのが持論だが、最近はもしかして付いていかなくてもいいのではないかとも思う」
なんかリンクしてる。ついていかない、ついていけなくなった男たちは、こっそり、こんな写真集を見ているのだろうか。
紙の本
「いかにも」の雰囲気が評価の別れるところか
2002/09/22 16:22
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投稿者:小言子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この写真集に掲載されている写真は、すべてインスタントフィルムカメラで撮影されている。それが、書名の『どこでも(ハート)スナップ』とマッチしていて、友人が撮った、友人のガールフレンドの写真集を見せられているような錯覚を受ける。
インスタントフィルムカメラの写真であるから、当然、写真の質はそれなりである。しかし、それが妙にエロティシズムを醸し出している。
一般的な写真集のようにシャープでクリアな写真を期待していると、その期待は見事に打ち破られる。その点だけ留意しておけば、楽しめる、エロい写真集である。