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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2002.7
- 出版社: 角川書店
- サイズ:20cm/221p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-04-873386-9
紙の本
王朝恋闇秘譚
著者 山藍 紫姫子 (著)
美麗と噂に高い笛人・綾王。強欲な国司・尾張の守藤原実時に囲われて暮らす彼のもとに謎めいた文が届き…。華麗なる平安王朝を舞台に官能の美を描いた至極の愛の物語。【「TRC M...
王朝恋闇秘譚
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商品説明
美麗と噂に高い笛人・綾王。強欲な国司・尾張の守藤原実時に囲われて暮らす彼のもとに謎めいた文が届き…。華麗なる平安王朝を舞台に官能の美を描いた至極の愛の物語。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
山藍 紫姫子
- 略歴
- 〈山藍紫姫子〉「瑾昆鳥花」でデビュー。同人ワルキューレ主宰。
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紙の本
最後の1行の幸せ感覚
2002/08/16 21:09
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ソトネコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
姿も心も高潔な1人の筆人(筆に付随していて一種人身売買される男妾)の物語である。
彼を中心に彼に惹かれ振り回される貴人たちの生態も面白いが、弟や付き人の心理的な
描写もいろいろ意味があって物語に深みをもたらしている。ずっと不幸続きの綾王の視点で
読み続けていてどっぷりその重苦しい世界につかりどうしようもなくなるが、最後の1行で
心的環境がぐるっと転回する。読後、もしかしてこの物語はこの最後の1行が発端では?
と思ったくらいである。物語としてはいろいろ予想もつく展開となっているが、最後の1行も
決して不自然ではないが、最後の最後で今までの不幸全てはこの幸せをライトアップする
ための小道具だったのかと思えるくらいダイナミックな終わり方と思う。話の性質上A感覚
にまつわる描写も多いが、人によってリアルにもファンタジックにも内部処理できるその描写力
はさすがと思った。