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商品説明
北朝鮮拉致問題、9・11テロ、外務省、雪印、日本ハム、東京電力、鈴木宗男…。崩壊する日本と世界を俯瞰する「考えるヒント」。今の日本がわかる本60冊を激選して紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
安原 顕
- 略歴
- 〈安原顕〉1939年東京生まれ。『海』『マリ・クレール』『季刊リテレール』などの編集者を経てフリー。著書に「上野桜木ジャズ日記」「へそまがり読書王」など多数。
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紙の本
距離感がなんぼのもんじゃい
2002/11/28 22:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:矢野まひる - この投稿者のレビュー一覧を見る
上の欄の内容説明を読むと、書評集みたいだ。ぜんぜん違います。一般的に書評と呼ばれる文章が保っている距離感というものははっきり言ってゼロミリメートル。
ならば何か。この安原顕という人は、誰かに何かを伝えようとするとき、フックが全て「本」なのだ。この人は小泉首相の靖国参拝や、オウム帝国や、ソ連崩壊後のロシアや、ジャーナリズムや文学のあり方や、サラエヴォ紛争や100年前の日本や、それやこれや全部、「本」によって知り、「本」によって自分も何か言いたくなってしまい、それで自ら1冊の本を編んでしまうのだ(1冊どころじゃないけどね)。本を愛しているというよりは、本にひどく愛されているある人のある側面に触れることのできる世にも珍しい奇書。
本書は氏の過去の10冊の書評集(違うと思うけど)から、「日本はどういう国なのか」「今世界はどうなっているのか」を考えるきっかけになりそうな本を選んだとのこと。その切り口もすごいが、そんなたいへんなことを誰かに伝えようとするときに、フックが60冊の本というのがまたすごい。こんな人が実在するのかと改めて驚く。そうして、ヤスケンマジックにはまってくると、紹介されている本の一冊一冊の意味が頭にはいってくる。
本はご飯といっしょです。ジャンクフードばかりだと、具合が悪くなっちゃいます。栄養とらなくちゃ、と思わせてくれる本です。たぶんそれこそが著者が伝えようとしてくれたことの一部なのだろうと思う。著者は現在闘病中とのこと、エールの意味で★★★★★。