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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2002.11
- 出版社: PHP研究所
- サイズ:21cm/310p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-569-62388-3
紙の本
教育黒書 学校はわが子に何を教えているか
平成14年施行の「新学習指導要領」の問題点、国旗・国歌をめぐる教育現場の異常な状態、教職員組合の専横など、多岐にわたるテーマから、わが国教育界の「病理」を解明する試み。論...
教育黒書 学校はわが子に何を教えているか
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商品説明
平成14年施行の「新学習指導要領」の問題点、国旗・国歌をめぐる教育現場の異常な状態、教職員組合の専横など、多岐にわたるテーマから、わが国教育界の「病理」を解明する試み。論考やインタビュー、対談をまとめる。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
「ゆとり教育」との決別を | 西村和雄 著 | 12-15 |
---|---|---|
「総合的な学習の時間」と選択教科の末路を予想する | 野牧雅子 著 | 16-78 |
「ゆとり教育」は日教組の発想 | 小林正 著 | 79-90 |
著者紹介
八木 秀次
- 略歴
- 〈八木〉昭和37年広島県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程中退。高崎経済大学助教授、「新しい歴史教科書をつくる会」理事など。著書に「論戦布告」「明治憲法の思想」など。
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紙の本
わが国教育界の現状を告発する
2002/12/11 17:46
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:としりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
かつてのイギリスでは教育の荒廃が問題となり、国民に教育の危機を訴える「教育黒書運動」と呼ばれる市民運動が起こった。三十年ほど前のことである。
当時のイギリスでは、反国家の左翼偏向教育が行われ、近代史を侵略と搾取の歴史として否定的に教え、「子ども中心主義」の教育理論によって、学力低下と授業中の徘徊や校内暴力など、規律の喪失が問題となっていたのである。
「教育黒書運動」に共鳴したのがサッチャー政権だった。サッチャー首相の教育改革によって、イギリスの教育は正常化に向かった。
同じ頃、アメリカでも個性化や創造性重視に偏った自由放任主義的な教育施策によって、深刻な学力低下、経済競争力の低下、青少年の自殺、売春、麻薬吸引などが多発し、社会秩序の崩壊を招いていた。これを立て直したのがレーガン政権である。
現在の日本の教育は、イギリスやアメリカの失敗の後追いをしているといえるだろう。
本書は、教育学者や学校教師など、12名の識者によるわが国教育界の現状を告発したものである。
「ゆとり教育」の名の下にどのような教育が行われているのか、家庭科教科書の驚くべき内容、国旗国歌をめぐる教育現場など、さまざまな点から極めて深刻としか言いようのない現状を明らかにしている。言うまでもなく、教育は国力の源である。国民はこの深刻な事態をよく認識し、改善運動に力を貸さなければいけないと思う。
某小学校の卒業式で、教師たちの反対を押し切って国旗を掲揚した校長に対して、詰め寄る児童たちの発言を紹介したい。
「卒業式はわたしたち中心のものだ。降ろしてほしい」。
「自分たちの卒業式なんだから、僕たちに相談しないでやるのはおかしい」。
「基本的人権に違反する」。
「憲法1条に違反する」。
「多数決で多い方に決めるのが民主主義じゃないか」。
「児童会とかでやるかやらないか決めるべきだ」。
「戦争で多くの人が死んだりしている。だからやってほしくない」。
「あやまれ」。「土下座しろ」。
「国旗国歌法案は一部の人が勝手に決めたことだ」。
小学生の発言である。
学校では、遵法精神や社会のルールに従うことを、まず教えなければいけないはずだ。
この学校の教師たちは、児童になんという偏向した洗脳教育をしているのだろう。空恐ろしくなるのは私だけだろうか。
それから、国旗や国歌を尊重するというのは、国際的な常識であり、国際マナーでもある。外国の式典などでは、外国人であっても直立不動の姿勢をとり、その国の国旗国歌に敬意を払わなければならない。自国の国旗国歌を尊重しない者が、外国の国旗国歌に敬意を払えるはずがないのである。
紙の本
不気味ですがこれが教育の実態ですか。子供が危ない。
2003/07/06 18:49
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヤン・ヨステンジン - この投稿者のレビュー一覧を見る
教育にはおよそそぐわないような不気味なタイトルだけでなく、内容を見て怖くなりました。「ゆとり教育」でまともな力さえつけられずに巣立っていく子供たち。いわゆるジェンダーフリーでもてあそばれる生徒たち。人権の御旗の下で人権が侵される実態。「総合的学習」や偏向過激性教育など一冊まるごと親が読んだら「公立にはやれない!」と激怒することばかりです。しかしこれが子供を人質にとっている公教育の現実なのかと、読み進むほどに驚くよりむしろ怒りさえ覚えました。「黒書」とは名付けたものです。うちの子供は公立にはいかせない!という親御さんの姿が目に浮かびます。「私の子供たちはこんなことをされたのか」と親御さんの無念の声が聞こえそうです。
さて”黒い教育”を押し進めて来た立派な輩は、よそ様の大切なお子さんには思う存分その主義主張とする教育を押しつけてきました。ところがご自分や己のお子さんに対してはどうでしょう。自分たちはガリガリ勉強したからこそ、人を蹴落として競争社会を生き抜いたからこそ「黒書」で裁かれているような教育論を声高に叫ぶことができる地位にいるのをご存知ないか。自分の子供はまさか進学校にすすませ英才教育を授けている不実はないのか。我が家の子や孫は男の子や女の子らしく育つよう心を砕き、人の子だけ「食い扶持」の道具に利用していないのか。自分の子にもそこまで性の手ほどきをするおつもりか。権力は悪だというステレオタイプな考えを判断力が育っていない子供たちに植えつける特定の思想教育に腐心してはいないのか。
考えれば考えるほど空恐ろしくなる本です。「国家は教育」とよく言われます。長期にわたり押し進められてきたゆとりや偏向教育から、激変しているこの国のモラルを含んだ現況を、別の角度からはっきりと読み取ることができました。子供たちをそして日本を守るためにもぜひ一読したい「基本教育書」です。
紙の本
子供を持つ親すべて必読の本
2003/01/25 21:23
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオトリさま - この投稿者のレビュー一覧を見る
「学力低下」が叫ばれている。不景気で消費が伸び悩んでいるにもかかわらず、私立人気は衰えを知らない。
この本は現在の学校の状況を告発したものです。
専門的な用語や教師向けの指導要綱の抜粋も多く読みにくい部分もあるが、すべての親に読んで欲しい。
「ゆとり教育」のもたらす未来像に背筋が寒くなると思う。
マスコミがあまり報道しない「家庭科」教科書の内容には驚いた。
厚生労働省所管の財団が作成して全国の中学生に配布した冊子はまるで「フリーセックスの勧め」のようである。この冊子はピルを扱う製薬会社8社からの支援金などで作成されていたというから呆れて物が言えない。
戦前の男尊女卑の社会が良いとは思わないが、
「専業主婦として、日中家で子供と過ごす母親は、生きがいは子供だけになり、一方で孤独感や苛立ちを募らせる。子供は友達との関係築けなくなる」
「良妻賢母は個人としてどう生きるか以前に、まず良き妻、良き母である事が期待された」などは行き過ぎた偏向教育だと思う。「家庭科」という名の「家族」や「家庭」を否定するような教育は早急に止めるべきである。
「総合学習」の問題点もわかりやすく書かれている。「生きる力を養う」「地域との連携」と聞こえの良い言葉を並べても、授業に協力してくれた地域の人への謝礼の予算が計上されていない自治体が多いという。地域の協力・参加というと一見良い事のようだが、地域の思想団体等が学校に食い込んで思想・権利獲得運動を推し進める場合がすでにあるという。
国語力低下が叫ばれ「朝の読書運動」が広まったのは良い事だが、「総合」の授業時間消化の為に都合がいいからだとしたら悲しい事である。
文部科学省は早急に平成十四年四月に施行された「新学習指導要領」の誤りを認め抜本的な改革をすべきである。