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紙の本
うつろう表情の魅力
2003/06/27 23:11
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投稿者:菊助 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2003年サッポロビールキャンペーンガール・村上恵梨の1st写真集。
グラビア、写真集で被写体となる女性の将来性をはかる基準のひとつに、表情がどれだけバラエティに富んでいるか、というポイントがあると思う。いわゆるキメ顔に固執してしまい、角度、目線、口元に浮かぶ笑みまで、どのページを開いても同じような表情のオンパレードになっており、そのため、ポーズは色々と変化するものの単調な出来になっているアイドル写真集が意外に多い。最高の自分を見せようという姿勢は買うが、それでは写真集は買えない。
村上理恵の写真集は、まずこの表情の多彩さが印象的だ。笑った顔から憂いを含んだ大人びた表情まで、ありがちな表現だが「たくさんの村上恵梨に出会える」。それもわかりやすい、つくったような変化ではなく、微妙な表情の移り変わりが見事だ。おそらく実際の顔立ちは童顔で、こびのない笑顔が本領発揮といったところなのだろう。そんな幼顔と、身長169センチの長身に申し分のないスタイルとのギャップも好ましい。また、大人の女の雰囲気もその表情でしっかりと演じられるので、写真集全体のバラエティの幅がさらにひろがっている。
いうまでもなくキャンギャルだけあってスタイルは完璧、ビキニ中心の水着のセレクトも多種あって良い。キャンギャルらしい健康的なセクシー路線にエロティックな部分をほんの少し加味しているところもうれしい。
失礼ながら、まだマイナーな部類にいる人だが、逆に、有名アイドルの名前込みでの価値ではなく、一冊の写真集として純粋な価値を、この作品は持っている。派手さはないが、しっかりと作られた名品。知名度のフィルターを通さないナチュラルな魅力を、多くの写真集ファンにおすすめしたい。
将来的には女優を目指したいらしいが、すくなくともこれだけ変化に富む表情をみせられるというのは、映像方面に進出したさいには、おおきな魅力となると思う。
基本的に知名度で売れ行きが決まる写真集だが、bk1的にこういった隠れた良質な写真集を推してみてみるのもまたひとつのサービスになるのでは?……といってみるテスト。