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退職刑事 4 (創元推理文庫)
退職刑事4
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紙の本
今なら退職刑事のイメージに合う役者は〜?
2003/05/24 01:59
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投稿者:小笠原功雄 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリー作家都築道夫。さて自分を振り返れば、中学時代、デビュー長編「やぶにらみの時計」を読み二人称小説という形式を知り、星新一の文庫本の解説で自ら『日本で二番目のショートショート多作家』と自称し、「あなたも人が殺せる」で星とは異なるSS作家のイメージが刷り込まれ、当時のTBSラジオの深夜ドラマ番組「夜のミステリー」の解説者役で声を聴き、その後小説は読まなかったが、高校、大学時代、SF雑誌上のコラムで「小説は語るものではなく描写するもの」という一文が忘れられなかった。同時期やはり印象を残した佐野洋の評論「推理日記」上で展開された名探偵復活論争(今思うと、戦後民主主義に全てを賭けた佐野は名探偵不要で自らを叱咤し、戦前戦後を通して「体制」に愛想を尽かした都筑が名探偵復活を待望したのかもしれない)。
こうして私の青春の読書に要所要所で影響を与えていた存在だった?都筑道夫の書名のみ聞いて未読だった作品群を昨今になって読み始めている。そして当シリーズだが、読書中常に頭に浮かぶのが、この書評タイトルなのだ。しかも浮かぶ役者はずっと同じ顔、「いかりや長介」さんだ。
紙の本
余計な話もおもしろい
2005/03/29 09:57
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投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
安楽椅子探偵ものの退職刑事のシリーズ第4集。短編8作が収録されています。
今までの作とは微妙に変化があり、息子の現職の刑事が変わった事件に遭遇、父親の退職刑事に相談、という形が基本だったのですが、マンネリ化をふせぐためでしょうか、近所に住む推理作家が相談にくるという話が数作入っています。また、ミステリ・謎解きにはあまり関係のない、昔の東京の思い出話などに多くの紙面が割かれていて目立ちます。これを余計なもの・邪魔なものととるか、作品に彩りと味わいを加えるものととるかで評価も変わってくるでしょう。個人的には、シリーズ初期の余分なものが何一つないようなカチッとした作品も好きですが、こういう余計な饒舌もいかにも作者らしくて大好きです。
なにはともあれ、話しを聞いただけで真相をピタリと言い当てる退職した刑事さんの推理力は健在、おもしろく読めました。