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- カテゴリ:一般
- 発売日:2003/04/15
- 出版社: 岩波書店
- サイズ:20cm/258p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-00-022015-2
紙の本
愛と怒り闘う勇気 女性ジャーナリストいのちの記録
著者 松井 やより (著)
【平和・協同ジャーナリスト基金賞記憶の中のジャーナリスト賞(第9回)】アジアの人々の声を伝え続けた著者が、自らの原点とともに、切り拓いてきた道、出会った忘れがたき人達につ...
愛と怒り闘う勇気 女性ジャーナリストいのちの記録
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商品説明
【平和・協同ジャーナリスト基金賞記憶の中のジャーナリスト賞(第9回)】アジアの人々の声を伝え続けた著者が、自らの原点とともに、切り拓いてきた道、出会った忘れがたき人達について熱く語る自伝エッセイ。著者の遺稿でもある。【「TRC MARC」の商品解説】
目次
- 第1章 私の人生の原点――若い日に世界を見た
- 1 家庭と闘病で培われた人生観
- 2 留学で世界を体験
- 世界の音楽家伝記全集を病中に読破(平山基生)
- 第2章 女性記者の日々
- 1 新聞社という男の世界で――ある戦略
- 2 高度成長の影を暴く――「魔女記者」と呼ばれて
- 3 女性の視点で記事を書く――フェミニストへの転身
- 現場を歩く(河原理子)
著者紹介
松井 やより
- 略歴
- 〈松井やより〉1934〜2002年。京都生まれ。フリー・ジャーナリスト。VAWW−NETジャパン、アジア女性資料センター代表等を務めた。著書に「女たちのアジア」など。
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紙の本
一読する価値あり!
2004/01/24 11:03
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:未来自由 - この投稿者のレビュー一覧を見る
朝日新聞記者として女性で始めて定年まで勤めた熱血記者が、死の宣告を受けてから書き上げた自伝。
著者の人間として、女性としての熱い想いが書かれている。それは考え方だけの問題ではない。著者の実践をふまえた熱い人生、虐げられた女性や貧困問題への真に迫る事実が伝わってくる。
最近、フェミニズムという言葉はしばしば耳にする。関心をもちながら、それほど重視はしてこなかった。しかし、著者のフェミニズムは単なるフェミニズムではない。人間としての尊厳を踏まえたものだった。
最近、日本企業の中国ツアーが買春ツアーであったことが大問題となった。著者は、セックスツアーの問題を早くから取り上げた記者であり、「買春」という言葉を初めて広めた女性記者であった。
男性による女性蔑視、女性を性の対象しか考えない男性本位の社会。アジアの貧しい女性が、家族の生活のために身体を売らざるを得ない実情。あまりにも悲しすぎる現実がリアルに描かれている。
著者は、そんな問題に取り組むだけでなく、その根本問題が社会にあることを指摘する。そして、既存の女性運動が政治に目を向けないことに不満を表明する。
政治と戦争、平和の問題は、無関係ではない。一冊の本の中でこれだけいろいろな問題を訴えたものは少ないのではないだろうか。
著者は、もっともっと沢山の問題を見据えて提起している。行動もした著者だからこその熱い情熱が伝わってくる。私の力量不足のため全てを伝えられない。著者に申し訳ないと思う。
最後にお願いしたい。この本を読んで考えて欲しい。本当に大切なことがいっぱい詰まっている。
衝撃、感動、そして勇気、言葉にはあらわせない貴重なものを得た。
紙の本
ウソで固めた人生を生きた似非ジャーナリスト
2005/11/29 22:23
21人中、18人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私の会社の先輩でジャカルタに駐在していた人が居る。その方が、ジャカルタ駐在中、朝日新聞の女性記者からインドネシアを案内して欲しいとの依頼があったので、快く引き受けた。約束の場所に現れたその女性は、開口一番「インドネシアって臭いわね。とっても不潔。何、ここの連中は。掃除ってモノを知らないのかしら」とインドネシア人に対する悪口のオンパレード。「なんなんだ、この無礼なババアは」と先輩は思ったが、そこはぐっとこらえ、約束通り指定された貧民街、スラムへとその女性記者をご案内申し上げた。ところが指定された場所へ彼女を案内してみると「やだー、臭い臭い」「アー、気持悪い。こんあところ早く切り上げましょう」と悪態のつき放題。結局、この女史は一度も冷房の効いたトヨタ・クラウンから降りることもなく、窓を一度たりとも開けることなく、ただ高級車で貧民街を素通りして高級ホテルへと帰って行ったのだった。その間、わずか2時間。「なんなんだ、この馬鹿オンナは」と女史を見送った先輩は心の底から怒りがこみ上げてくるのを押さえられなかったという。しばらくして、その朝日新聞記者から「御礼」として彼女が書いたインドネシア取材レポートが送られてきた。それを読んで、先輩は怒りを通り越してほとんどあきれたというより軽蔑したという。そこには直にみてもいないし聞いても居ないはずのインドネシア貧民街に住む貧民達への取材レポートやインドネシアスラムの惨状が切々と謳いあげられ、インドネシアへの日本政府の援助が一部のインドネシア企業・政治家と日本の商社を潤すだけで、インドネシアの一般民衆には何の役にも立っていないことが、ほとんど糾弾調で書いてあったという。この朝日新聞女性記者こそ、のちに有名になる松井やよりその人である。要するに彼女はシンガポールの高級ホテルのスウィートルームに陣取ってあらかじめインドネシア現地取材レポートを書き上げておいて、それのアリバイ工作の為に形ばかりインドネシアくんだりまでやってきて、高級車でスラムを流し、あとはインドネシアの高級ホテルに戻って飲めや歌えのどんちゃん騒ぎをしていただけなのである。こういうウソで固めた取材を通じ、やがて彼女は「大物女性記者」にのし上がっていくのだから、日本という国はまことにおめでたい国であると私は先輩の話を聞いて感じた次第である。そう、松井やよりとはこういう女だったのです。