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紙の本
だれか日本の戦いの歴史をしっかり検証してほしい。
2012/06/14 10:05
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を知ったのは、「未来航路」というページの「目から鱗の話」コーナーです。本当に目から鱗でした。それも1枚ではなく何枚も落ちました。
まず、第一は日本には戦いに関する史料がほとんど残っていないということ。著者は自説を証明するために、いろいろな史料を引用しているが、決定的な史料はないに等しい。もちろん、定説〈長篠=戦術革命〉を裏付ける史料もない。(著者は、状況証拠だけでもこの定説を突き崩しており、納得のできる内容だった。)
学校の授業や大河ドラマでえたイメージは現代の視点からつくられたもので、しっかりとした文献に基づいていない。それも卑弥呼だとか飛鳥時代とかならまだしも、源平の戦いも戦国時代にいたってもだ。塩野七生の「ローマ人の物語」を読むとそれよりも遙か昔のギリシャ・ローマ時代の一戦一戦の具体的な陣容・戦術・経過が分かっているのにである。長篠合戦で使用された信長方の銃の数さえ、1000丁から3000丁説まであり、要するに何も分かっていないと言っていいのだ。
次からは、本題に関わるので詳しくは述べないが、2枚目の鱗は明治以前の日本馬は、小型だったということです。確かに都井岬の御崎馬も木曽馬も小型である。こんな小さな馬にまたがり、突進しても威力はなかっただろう。それでは、勇猛果敢な武田の騎馬軍団とは…。
その他には、火縄銃の性能・性質や秀吉の墨俣一夜城が、どこに築かれたか不明どころか、存在さえ事実無根であるなど…。戦国時代に持っていたイメージが次々と塗り替えられること必定です。