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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2003.6
- 出版社: 中央公論新社
- サイズ:22cm/309p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-12-003406-2
- 国内送料無料
紙の本
アンチ・ハウス
自分のガレージを建てるのが長年の夢だった。実際にプロジェクトが動きだしたら、次から次へと面白いトラブルが発生…。ガレージの設計者である阿竹と施主森とのメールを軸に、時系列...
アンチ・ハウス
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商品説明
自分のガレージを建てるのが長年の夢だった。実際にプロジェクトが動きだしたら、次から次へと面白いトラブルが発生…。ガレージの設計者である阿竹と施主森とのメールを軸に、時系列で物語風に構成したガレージ建設の顚末記。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
森 博嗣
- 略歴
- 〈森〉1957年愛知県生まれ。国立N大学環境学研究科・都市環境学専攻助教授。
〈阿竹〉1952年三重県生まれ。阿竹空間設計研究所代表取締役所長。名古屋大学他の非常勤講師。
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紙の本
自分にとって大切なものは何?
2003/06/30 11:58
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投稿者:purple28 - この投稿者のレビュー一覧を見る
思ったより写真が小さい。
ぱらぱらとめくったときの第一印象。
森博嗣のHPでガレージができていく様子を見ていたので、中身もそれとあまり変わらないのだろうと思っていた。だから、写真が小さいことが不満だった。
2001年に森博嗣は家を買う。庭付き、築20年以上の木造の日本家屋だ。似合わない。それまで住んでいた家は自分で設計したそうだ。だから、今度も自分で設計し、木造ではなく、鉄筋コンクリート造の家に住むのだろうと想像したのに。
住んでみるといい感じだったそうだ。
そりゃそうでしょうとも。木造ってのは、機能的な家なんですもの。
たまたま今回購入した家が特別素敵な家だったとも言えるが。
家が古いことを除いて、森博嗣はその家に満足する。家の回りにはデッキがあり、庭とデッキに線路を走らせようと考える。そもそもそれが目的だったのだ。
ただ問題は、ガレージがないこと。
車を数台所有し、また大切にする森博嗣にとって、ガレージは必要不可欠なもの。しかも、車庫ではない“ガレージ”。書斎であったり、工房であったり、趣味の部屋であったり、そんな何もかもを含めた“ガレージ”を作ることになる。
そもそも“アンチ・ハウス”とはなんなのか。
今の建築業界の定説から逆行するもの、だと理解した。
建築のことをよく知る森博嗣だからこその提示。
だからといって、これを読んで、自分の思い通りの家を建てることができるかといえば、そうとは限らない。
「アンチ・ハウス」は、森博嗣が自宅ガレージを建築士・阿竹克人に依頼するメールから始まる。『こんなものをつくりたいのですが』『いいですね、やりましょう』そんな簡単な雰囲気で始まる。
やりとりはほぼメール。ときには意見の行き違いや、建設における申請でのトラブルなど、事件が起こる。そこには両氏の性格が顕著に現れていたりして面白い。
一番印象に残ったのは、予算にまつわるトラブルのところ。
森博嗣は、何にお金を払うのか。その本当のところが分かったとき、目から鱗が落ちる。
金額の問題ではない。何にいくら払うのか、そこが問題になるのである。
日々、いい加減に適当に生きているような気がする。それが“良い加減”で“最適”であればいいのだが。
自分の行動にはすべて、意味があるのか。目的を持って行動しているか。そんなことまで考えさせられるのである。