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並木橋通りアオバ自転車店 2 (YKコミックス)
並木橋通りアオバ自転車店(2)
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読むと自転車に乗りたくなりますね。
2002/04/27 17:39
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投稿者:MIYA - この投稿者のレビュー一覧を見る
自転車をメインモチーフに悲喜こもごもの物語を描く、シリーズの第二巻。一話完結式の作品ながら、作者の巧みなストーリーテリングが光る良作である。
収録作は7本。各話ごとに異なる自転車が登場するが、そのデザインや機能の多様さにはちょっと驚かされる(もっとも、今どき折り畳み自転車ごときで大袈裟な、という描写がないでもないのだが)。
それらと絡むキャラクターの造形及び描写も丁寧で、素直な感動を与えてくれた。ひたむきに「初めて見つけた楽しい事」に取り組む少年の姿や、何をやっても人並み以下の自分を嫌悪していたOLが「やってみよう、少しずつゆっくりと」と自分に向き合う姿に我が身を重ねて、思わず応援したいような気分になってしまう。
二巻の中では、第五話がとくに一押しの一本だ。カメラマンとモデルという二人を中心に配した物語だが、二人の間を取り持つ自転車の配置が素晴らしい。作中では一度も走る事のないその自転車が、一組の恋人たちの10年を見守り続け、その縁をつなぐ。まさに「アオバ」だからこそのエピソードだと思う。
またこの巻から、シリーズ通しての主人公(?)である「峠アオバ」の両親を主役に配したエピソードが、各巻一話ずつ掲載されている。
二巻では二人の出逢いとその縁になった一台のミニサイクルが描かれるが、これは一巻巻末に掲載されている特別編のものと同じ、プジョーのNS40である。
このエピソード自体特別編を「アオバ」仕様に再構成したもののようだ。特別編でも描かれたように、母から引き継がれたこの自転車は、娘とともに更に多くの思い出を紡いでいくのだろう。「アオバ」らしい仕掛けだと思う。
評価は星5つ。一巻同様、派手なアクションや大仕掛けなミステリーとは違うが、確固たる魅力を備えた作品である。自転車に興味を持つ持たないにかかわらず、是非とも一読をオススメしたい。