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商品説明
大物ヤクザの六条成湫は大学の同級生、橘行弘にずっと恋していた。だが、それは片思い。そんなある日、刑事になった行弘が取り調べのため六条の元にやってくる。衝撃の再会に戸惑う行弘。だが彼も六条を忘れられずにいて…。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
刑事とヤクザ…とにかくラブラブな二人
2003/11/17 00:28
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:由似 - この投稿者のレビュー一覧を見る
東大卒で、警視庁の幹部候補生、橘行弘は、地方勤務を無事終了し、晴れて警視庁本庁に異動になった。ところが、引っ越したマンションで次々とトラブルに見舞われ、住む場所をなくし、仕方なく留置所に寝泊りを続ける羽目に。しかし、そのことが、上司の逆鱗に触れ、「一ヶ月以内にホシを挙げて、エリートの証を見せろ。できなければ僻地に左遷する」という厳命が下ってしまう。
左遷を阻止すべく大物狙いを始めた行弘と部下の千葉。そして千葉が口にしたのが、大物すぎて警視庁も手を出せないという経済ヤクザの存在だった。「見た目はすごいけど、中身はただのヤクザです」と千葉に説明され、そのヤクザがいるビルに案内される行弘。社長と呼ばれるその男「六条成秋」に会った途端、行弘は息が止まるほどに驚く。六条は、かつて行弘と同じ大学で共に学び、突然退学した過去があった。それだけではない、退学の前日、唐突に理由も告げないで行弘にキスをして姿を消した…。
刑事とヤクザとして再会した二人。秘め続けていた六条の行弘に対する激しい恋情。六条の思いは一方的なものだったが、行弘が六条の住むマンションに偶然?引っ越し、上と下に住むようになって、一気に二人の距離が縮まり、関係が親密になっていく。恋人でもないのに、行弘にキスをしてくる六条。そのキスに酔う行弘。「相手はヤクザだ」と心にブレーキをかけつつ、六条に傾く心を止められない。そんなある日、行弘は、六条に敵対する組の男に拉致されてしまう…。
こういうストーリーだといかにもシリアスそうだが、作者が自分が楽しむために書いた作品というだけあって、設定がとにかく破天荒。行弘に盲目的な愛情を注ぐ六条のセリフがとにかく面白い。あばたもえくぼというが、その典型的な例といえる。学食でカレーうどんとカレーライスを頼む行弘に心惹かれた…というエピソードが何よりそれを物語っている。「何もそんな部分に惹かれなくても」と引きつつ、そんな六条に魅力を感じ、のめりこむ行弘。行弘のためなら、殺人も部下を売り飛ばすのも何とも思わない六条の熱い愛は驀進を続けるだろう。謎の大家の動向も気になるところだ。
とにかく二人のかけあい、文章表現が単純にただただ面白い。シリーズものとのことなので、今後の展開が楽しみな作品だ。