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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2003.12
- 出版社: 新泉社
- サイズ:20cm/315p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-7877-0312-9
紙の本
新月の夜が明けるとき 北クルディスタンの人びと
著者 中島 由佳利 (著)
日本から強制送還されるクルド人難民の背景にある、知られざるトルコの現実とは? 在日クルド人のサポートに関わり続ける気鋭のノンフィクションライターが、豊富な現地取材からクル...
新月の夜が明けるとき 北クルディスタンの人びと
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商品説明
日本から強制送還されるクルド人難民の背景にある、知られざるトルコの現実とは? 在日クルド人のサポートに関わり続ける気鋭のノンフィクションライターが、豊富な現地取材からクルド問題の本質に肉迫したルポルタージュ。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
中島 由佳利
- 略歴
- 〈中島由佳利〉1964年生まれ。ノンフィクション・ライターとして活動する一方、自宅で音楽教室を主宰。「クルドを知る会」設立スタッフの一人。
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紙の本
世界を見る視力が上がりました
2003/12/23 13:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:pooska - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんなバカなことが??? ただ「自分は○○人だ」という当たり前の主張をするだけでテロリスト扱いされ、迫害を受けるなんて。現代の日本に生まれ育ち、ことさら日本人としてのアイデンティティーなど考えなくても自由に生きてこられたわたしには、まるで違う時代の遠い国の話のよう。しかし、そのクルド人がすでに数百人も難民認定を求めて日本に来て、日本政府に非情な扱いを受けているとは。信じがたい事実…。
新聞などでちらりと見かけて、知らなければいけないとは思っていても、身近には感じられなかった問題。最初はトルコ絨毯を織る女性たちの一生を取材したいとトルコ南東部を目指した著者とともに旅するうちに、クルドの人々の現実を知り、その悲しみや怒りを想像し、疑問がたくさん湧き、読みわった時には、小説を読んだ時とは全く別物の、ある意味、深い充足感を得ました。と同時に、これが現実なのだと思うと、嫌な汗の出るような危機感も。
わたしには何ができるわけではないかもしれないけれど、自分が生きているこの世界はどんな所なのかということ、そして、その世界のどんな位置に自分が立っているのかということが、無知なわたしにも確認でき、目を開かせてもらったような気がしました。クルドというひとつの問題をじっくり考えたことで、不思議と世界の他の問題の根っこもより理解できるようになったみたい。
深刻な問題なのに、読み終わるとなぜか心の中の霧がどこか晴れた気がし、自分の足でもっとしっかり立とうと思い、希望さえ持つことができるのは、著者の視点がいつも正直であたたかいからでは。
普段は小説ばかり読んでるわたしだけど、時にはこういう良いルポルタージュを読むことが、絶対おすすめです! 表紙も美しくて好き!