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紙の本
想いの綴りと触発
2005/09/26 17:47
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:流星雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
執筆陣が各自の思い入れを載せた一冊。「怪獣魂」と同様の趣向ですが、開米栄三氏に中島春夫氏という業界の方のインタビューは差別化をなし得るとともに、肉声を読めるのは純粋にファンの喝采を呼びます。解説にも私生活に踏込んだ、或いは多くの意味で衒学味のある筆遣いは一連の「怪獣魂」と被る怪獣もいながら、読ませるものがあります。怪獣への己が雄渾たる文を書きたくなるファンも少なからずいるでしょう。私はバキシムは瞳のない切れ長の目も語る際に重要な要素と考えます。頭部から背中、尾にかけての無機質部分と符合するためで、体系立てて述べたくもなりました。ともすれば、超獣ならではの量感にばかり話がいくバキシムを色彩で語るだけで意義は深い。ゴモラⅡは「怪獣大決戦」のバルタン星人で初代の再現の難しさを実感した造型側が、方向転換し全身が輪状結節に覆われながらも動ける着包みを造ったようで、付加された2本角のオリジンからのそれと合わせた視線ごとの変化の妙が感得できないのは惜しいが、律動は味わい深いものがあり且つ、劇中地底人が知っていたので新生代の生物の筈であり、恐竜の末裔たる初代を考えると“収斂進化”の語彙が脳裏に浮かび上がり、擬似科学性を感じ取れます。本書のみならず商業誌で然程話題に出ない怪獣では「怪獣使いと少年」への敬意演出の鏤められた話にも圧されぬ魅力を有するガルラで論陣を張りたくもなります。促進剤としても資すること、請け合いです。