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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2004.2
- 出版社: 早川書房
- サイズ:21cm/189p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-15-208545-2
紙の本
SFが読みたい! 2004年版 発表!ベストSF2003〈国内篇・海外篇〉
2003年度ベスト20作品紹介、書籍目録などの恒例企画のほか、秋山瑞人、冲方丁、小川一水による座談会、翻訳短篇集ガイドなど特別企画が満載。【「TRC MARC」の商品解説...
SFが読みたい! 2004年版 発表!ベストSF2003〈国内篇・海外篇〉
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商品説明
2003年度ベスト20作品紹介、書籍目録などの恒例企画のほか、秋山瑞人、冲方丁、小川一水による座談会、翻訳短篇集ガイドなど特別企画が満載。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
あれもこれもと買物カゴへ
2004/02/23 11:35
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投稿者:べあとりーちぇ - この投稿者のレビュー一覧を見る
出版不況はどうやらとんでもないところまで進んでいるようだが、SFに限って言えば2003年は「未来は結構、明るいのかも」と思える年だった、らしい。そう言われて振り返れば確かに、読後の満ち足りた溜め息を誘う優れた作品が多かった。ベストSFの第1位は国内が『マルドゥック・スクランブル』、海外が『あなたの人生の物語』だそうで、これには誰も異論はないだろう。ただしそれ以外にも順位付けに困るような傑作や快作、怪作に問題作まで各種取り揃っていて、限られた時間内にどれから読んだらいいのか困り果てたものである。
本書はそんな時の大変良いガイドとなるだろう。巻頭の国内・海外ベスト10ランクイン作品で未読のものがあれば上から順番に読んでいくも良し、SF界で活躍する80名以上のアンケートをつぶさに読んで、心惹かれるタイトルを選ぶも良し。SF周辺としてホラーにミステリにライトノベルにノンフィクション、もちろんファンタジージャンルでのベスト10&総括のページも充実しているので、こちらに手を伸ばしてみるのも良い。
「翻訳短編集/アンソロジーを読もう!」という特別ガイド企画では、国内外、最新作から古典までのオススメ短編集がぎっしり。既読・絶対買うぞ・注目作と、思わず印をつけてしまったのは筆者だけではあるまい。さらにSF出版各社の2004年の刊行予定まで載っている至れり尽くせりぶりである。
これも読み逃している、あれもまだ読んでない…とリストアップしていったら、膨大な冊数(と金額)になってしまった。財布の中身はいつも乏しいのに、まったくどうしてくれるんだ! 怒ってみせても顔は期待にわくわくとニヤけていたりして。
さらにどうしても読みたかったのが、新世代作家3人による座談会。『猫の地球儀』や『イリヤの空、UFOの夏』の秋山瑞人氏、『第六大陸』の小川一水氏、『マルドゥック・スクランブル』の冲方丁氏が出席と来れば、これはどうしても見逃す訳にいかない。70年代生まれの若い作家たちの語る「格闘する少女と、繊細な少年たち」というテーマでは、筆者には実感しようもない少年のナイーヴさについて、改めて納得したりもする。そうか、男の子がプロレスやら怪獣やらミリタリーやら、そういう「荒くたい」ものが好きなのは、実は深い理由があったのだな、とか。男の子はツライのである(ほろり)。
もちろんお三方が2003年に印象に残った他作家の作品や、注目の2004年の予定にも触れられている。冲方氏の『マルドゥック』の続編に秋山氏の「ネズミとゴキブリの話」、小川氏の「ヘリコプター救助隊もの」などなど、ファン垂涎のラインナップらしい。
今年4月に消費税の総額表示が義務化されたらまた大量の名作が絶版になる、どう頑張ってもマイナージャンルなSFなんか全滅だ…などという恐ろしい噂が飛び交っていることもあり、どうやら2004年も書籍貧乏からは逃れられそうもない。お金貯めなきゃ…と思いつつ、ついつい「買物カゴへ」をクリックする手が止まらないのである。