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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2004.2
- 出版社: 産業編集センター
- サイズ:19cm/553p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-916199-58-8
紙の本
バイティング・ザ・サン
永遠に人間に奉仕するロボットたちに守られた、労働も病も死さえもない理想都市にひとり牙を剝いた少女がいた。真のユートピアの姿とは? タニス・リーならではの独創性と色彩豊かな...
バイティング・ザ・サン
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商品説明
永遠に人間に奉仕するロボットたちに守られた、労働も病も死さえもない理想都市にひとり牙を剝いた少女がいた。真のユートピアの姿とは? タニス・リーならではの独創性と色彩豊かなファンタジー性をそなえた異色のSF大作。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
タニス・リー
- 略歴
- 〈リー〉1947年ロンドン生まれ。9歳から創作を始め、図書館の助手等を経て、専業作家になる。その作品は世界15カ国以上で翻訳されている。
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紙の本
永遠のパーティーに飽きた少女の冒険
2004/03/16 06:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Okawa@風の十二方位 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『サイケデリックな色彩に彩られたドーム都市、昼も夜も永遠にパーティーは繰り広げられる。生体アンドロイドの完璧な奉仕による理想郷で、人間はジャングと呼ばれ半世紀ものティーンエイジを過ごしていた。やがてその乱痴気騒ぎに飽き、短い大人の季節の後に自らを消滅させる日まで。
ただ楽しみ、エクスタシーを感じることのみを期待されたティーンエイジャーの群れの中で、一人の少女が声を上げた。
「つまらない!」
少女のエキセントリックな行動はいくつもの波紋を呼び、最後にはこのドーム都市全体を巻き込んでいく。少女が触れるの世界の本当の姿とは?』
タニス・リーの初期のSF作品です。
何と言っても70年代の作品ですから、懐かしい70sテイストがたっぷり。出だしはフラワーチルドレン風サイバーパンクといった趣でしょうか(どんなだ(笑))。しかしさすがはりー、これが古くない。読み進めていると、自分の内面にピュアな少女が抱く、「世界」に対する怒りや切なさが伝わってきて、どんどん物語に引き込まれていきます。
そしてなんと言ってもこの作品の魅力は、鮮やかな色彩の数々、スカーレット色の炎につつまれたレストラン・ファイヤーピット、淡いターコイズブルーの光に浮かぶ翡翠の塔。そしてこのドーム都市のサイケデリックな鮮やかさも見事ですが、その後の展開の砂漠の自然の美しいことといったら。本物の世界に魅せられていく少女の驚きが、瑞瑞しい色彩として表されています。サイバー都市と自然、二つの世界の色彩の対比が実にドラマティック!
カバーイラストを含めてあえて冒険をしてまで、出版社さんがこの作品を新しい作品として送り出そうとした気持ちが分かります。この作品は、時を越えて繰り返される永遠の成長物語なのです。
あなたも世界への探検に出かけて見ませんか?