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商品説明
あいつさえいなければ、俺の人生は計画通りだ−。無冠の強打者・沢崎は大リーグを目指している。タイトルにこだわる代理人の思惑通り、彼は驚異の打棒を見せるが…。傑作野球サスペンス。書き下ろし。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
堂場 瞬一
- 略歴
- 〈堂場瞬一〉1963年生まれ。茨城県出身。青山学院大学国際政治経済学部卒業。2000年「8年」で第13回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。ほかの著書に「いつか白球は海へ」など。
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紙の本
首位打者のタイトルを取って大リーグへの移籍を果たそうとする野球選手の心理とは
2004/10/24 22:50
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投稿者:核 - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公は,プロ野球スターズの三番打者,沢崎鉄人,プロ入りして9年,毎年のように首位打者争いをするも,一度もタイトルを取ったことがない.今年,FAの資格を取得して,大リーグへの移籍を行う意志がある.そのためにもぜがひでもタイトルが欲しい.最大のライバルは神宮寺.ライバルチームから今年移籍してきた同じチームの四番だ.嫌われ者だが,何度もタイトルを取得している.
そして,沢崎の高校時代の同じ野球部の同期生,藍川聖一.アメリカ,マンハッタンにスポーツエージェントの事務所を構える.まだ大手から独立したばかりで,引き継いだ客以外では,沢崎を初めての客にしようとしている.藍川からの働きかけで沢崎は藍川に頼むことにする.藍川自身,なんとしても沢崎にタイトルを取らせたい.そのためには,なんでもする.そして,…
勝利よりも個人記録,という利己的なまでの執念を見せてタイトルを狙うところを見せるかと思えば,揺れる心を見せる沢崎.そして,ライバルとの不思議な友情の芽生え.付き合っていた女性との別れも含め,たった10日間ほどの事件という事件のない物語であるが,人間の複雑な心理を描いた小説として一気に読める.ラスト直前,極端なまでにドラマティックに見せるかと思えば,最後の最後はいま一つ.