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商品説明
諏訪湖で自然と人間の共生を考え、仁科三湖で初の夫婦ツーリングを実現、紅葉に人生を感じた中禅寺湖、そして夢のカナディアン・ロッキーの山と湖…。65歳から巡った日本とカナダのカヌーツーリングの記録。01年刊の続編。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
岡田 明彦
- 略歴
- 〈岡田明彦〉1936年滋賀県生まれ。滋賀大学学芸学部・中央大学法学部卒業。滋賀県公立小・中・高教員、県総合教育センター等に勤務。定年退職後、カヌーツーリングを楽しんでいる。
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紙の本
年齢を選ばないツーリングカヌー
2004/09/08 09:04
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投稿者:ぶたころちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
カヌーによる湖のツーリングは幅広い層で楽しめるスポーツである。
カヌーはそれまで眺めるだけの風景だった水面を自由に移動できる所にしてくれる。そこから眺める自然は普段気がつかない視点から自然や環境、動物や人などさまざまなことを考えさせてくれる。いろいろなカヌーイストの文章には開発という名の環境破壊に対する批判的な文章が見られる。水面から眺める行政のやりかたに対する批判である。
著者はリタイア直前からカヌー(日本で言う広義のカヌーは簡単に言うと片方だけのパドル(シングルブレードパドル)で漕ぐカナディアンカヌーと両方にブレードのあるパドル(ダブルブレードパドル)で漕ぐカヤックに分けられる)に興味を持ち、リタイア後単独でファルトカヤック(アルミや木製のフレームに防水シート製の皮をかぶせるカヤックで、北方民族の使用するカヤックの原型に近い構造で折りたたむと車はもちろん担いで電車などでも移動可能)で日本各地の湖を巡る。全体に私的な日記的文章で、全体を要約すると前日どこからフネを下ろすか偵察し、コンビニでパン二個とペットボトルのお茶を購入する。朝何かに見送られフネを出し、1時間おきに休息し、携帯電話で家族に無事を何度か報告したり、陸からの視線を気にしたり、生物や環境を考えたり、風波に神経を使い、昼は上陸してシートを敷いてパン二個と飲み物をとり、ライフジャケットを枕に少し休息、午後も漕いで出発地点に帰り、船を畳んで帰る。の繰り返しである。
しかし、高齢になり単独で遠出する行動力には感心してしまう。特にこの2ではカナダまで一人で出かけ、レンタカーによる移動で幾つかの湖を回る。職場の付き合いしかない男はリタイアすると孤立して外出すらしなくなる人も多い。私もカヌーに乗るが、果たして岡田さんの年齢になった時、単独で出かける気力があるかと思うと疑問である。
これからの高齢化社会はアウトドアに熱心な団塊の世代の時代となる。ツーリングカヌーは開放的で体力も反射神経もそれほど要求されないので興味を持つ人は確実に増える。その先駆者として岡田さんの本は励みになると思う。