紙の本
そばにいてあげたかったなぁ
2013/01/19 14:15
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投稿者:くま - この投稿者のレビュー一覧を見る
醜くて、そばに寄るだけで草木まで枯れてしまう怪物。
寂しくて寂しくて、石でたくさんの人形を作った。
他の人形は壊れたのに、うさぎだけは壊れなかった。
怪物は、そのうさぎと一緒に暮らした。
とても静かな話だけど、心に響くものがある。
石でできたうさぎは動かなかったし、一言も話さなかったけど、
でも、怪物に生きる力をあげた。
静かなメッセージがかえって泣かせる。
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投稿者:ぽぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大人にも読んでもらいたい絵本です子供向けとは思えないよう感動します。借りた本でしたが迷わず購入しました。
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太陽が姿を隠してしまうほど醜い怪物が、石で作ったウサギを友人とするお話。「かいぶつ可哀想!」と言うのは残酷すぎる気がするから言わない。だけどこれだけは言いたい。何もかもが自分から離れていってしまったとき、手に入ったわずかな、ごくささやかなものに大きな喜びを見出すことはできるだろうか?何も憎まずに?運命を恨むことすらせずに?できない、できない、できない。だから私は繰り返し、この絵本を読むのだ。読み慣れてしまわないように注意しながら。
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あまりの醜さゆえにこの世のありとあらゆるものが逃げ出していってしまい、死ぬまでひとりぼっちだった怪物。この絵本を読むと、涙が止まりません。
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とてもみにくいかいぶつ。寂しさのあまり、石で動物をつくったが、1匹のウサギを残しみなかいぶつのあまりのみにくさに壊れてしまう。残った石のうさぎとかいぶつの日々。うさぎは何も言わないけれど、それでもかいぶつは幸せだった。とても切ないけれど、心あたたまるお話。
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読んでいるうちに、かいぶつがとてもかわいく見えてくる。
結局いつでも、なにごともなかったかのよに、季節はめぐってゆくんだな。
切ない。
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そのかいぶつは、「絵でみているだけじゃ、ほんとのところは わからない。・・・そのみにくいことといったら、とてもことばじゃ、いいあらわせない」ほどみにくい。かいぶつがでてくると、どうぶつたちは逃げ出し、花はちり、木の葉はおち、草もかれ果てた。そこには石とかいぶつだけが残された。さびしさのあまりかいぶつは石でうさぎをつくった。石のうさぎは動かないけれど、それでもかいぶつは幸せだった。
かいぶつは、自分の命の終わりまで、他の誰かや自分自身を責めたりしない。幸せは自分の力でつかむもので、自分の心が感じることだから・・・。
表紙のかいぶつの絵を見た息子が、「うわっ!気持ち悪い顔だね」と言ってまじまじ見たくらいリアルに醜く描かれています。とはいっても、かいじゅう好きの息子には、私が見ているのとはのとは、また見え方が違うのでしょうけれど・・・。
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世界で一番みにくいかいぶつ。
だけど、本当は誰よりも心が美しいかいぶつ。
いつもひとりぼっちだったかいぶつは友達が欲しかったんだ。
みんくいかいぶつの望みはただ・・・ただそれだけでした。
もう長い子愛読しているのですが、読むたびに胸が痛むというか・・・さみしくてたまらなくなる絵本なのです。
見た目でその人を評価してはならないと戒め、本当の美しさとは…を問う絵本ですが、
さらりと読んであげないと、感情移入しすぎて涙がでてしまいます。
はっきりと迫力あるイラストですが、じんわりと切なさも伝わってくる優しい絵は、
このかいぶつの気持ちをすごくよくあらわしてくれていると思います。
学校で読んであげると、ページをめくったすぐの「どうだ、こわいだろ」の台詞に「ぜんぜーん!」「へんなかおー。」「こわくないし。」と突っ込み満載でちゃかしから入ってくるのが常ですが・・・読み進むうちに教室の空気が変化していくのが分かります。
心で感じてくれているんだなぁーって分かりますよ。
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世界で一番醜いかいぶつ。独りぼっちのかいぶつ。動物も花も草も太陽までもかいぶつが醜いからと離れていく。たった一人の友達は自分で作った石のうさぎ。ただ寂しいだけなのに。心は誰よりも綺麗なのに。最後には何か救いがあるのだろうと思いながら読み進めると、かいぶつの一生はそのまま終わる。
人を見た目で判断してはいけないと改めて考えさせられる。その事を子供たちに大人たちにも教えるにはとてもいい、分りやすい作品だと思う。
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こころやさしい主人公のかいぶつ。
でも、その醜さゆえにひとりぼっち。
かいぶつの悲しさがとっても心に響きます。
そんな中、唯一かいぶつくんが一緒にいることができたのが石のうさぎ。
やがてかいぶつくんは年老いていき、この世を去りますがかいぶつくんと
一緒に過ごした石のうさぎはその後も石のうさぎのまま。
外観だけで物事を判断しがちな私たちですがそれで良いのか。
そんな問いかけをしてくれる作品です。
読後感はせつなくて、でも、心温まりました。
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2019年度 5年生
あまりにも醜い怪物のお話。
お友達も一人もいない怪物が、自分で作った石のうさぎに、
会話や遊びも出来ないけど、側にいるだけで嬉しく、安心できるうさぎ。
怪物は、歳をとり亡くなった後、世界一綺麗な場所に。
素敵なお話でした。
子供達は、ジーッと最後まで静かに、後ろで座っている子は、首を伸ばし聞いてくれていました。
2016年度 5年生 8分
2013年度 5年生
2004年度 6年生 8分
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思い出してしまった・・・。
賛否両論どころか否定意見が多かった。
でも
この石のうさぎになりたい。
いつでも傍にいて
絶対に壊れない・・・そういう存在に。
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絵にもかけない醜さで万物に嫌われるさみしいかいぶつの絵本。
とはいえ醜さは単なる記号で、「見た目で差別しちゃいけません」みたいな本ではない。
集団の中のみにくさによる孤立ではなく、孤独をどう処理するかという、個の内側を扱った話だ。
かいぶつは「みにくいので」動物たちはみんな逃げていく。
かいぶつが「みにくいので」草や水は枯れ気象は荒れる。
だけど実際のところ、「みにくいやつめ」と嫌悪をぶつけるものはひとつもでてこない。
動物はかいぶつが動物たちの顔を認識できないくらいすばやく逃げて行くし
(逆に言えば動物だって怪物の姿をしっかり見ていないはず)
環境だって、擬人化された「お日さま」や「雲さん」や「岩どん」ではなくリアルな風雨や岩石だ。
かいぶつを「みて」反応しているわけじゃない。
「すべてにきらわれている」かのように描かれているけれど、雨も雷も雪も岩も地面もかいぶつのそばにいる。
動物が逃げるのだって、水のように乾いたり草のように枯れたり岩のように砕けたり落雷のとばっちりを受けたりするのが怖いからかもしれない。
それでもみにくさは嫌悪される理由として機能する。
地の文は「かいぶつがひとりぼっちなのはみにくいからだ」とキッパリいい切る。
「みにくさ」は「なにもしていないのにみんなに嫌われてひとりぼっち」というかいぶつの状態を作り出すための小道具だ。
べつに「みにくさ」じゃなくたっていいけど、説明不要の便利な嫌われ要素として「みにくさ」が選ばれているだけ。
万物すべてに嫌われる呪いのような状況を安易に「みにくさ」のせいにしてしまうのはよろしくない。
子供用の絵本で「みにくいから嫌われています」が疑問も問題もなく通用してしまう世界観が描かれているのは嫌だ。
同じ理不尽なら呪いのほうがいい。
絵は悪くないけど良くもない。
みにくいものとして描かれるかいぶつはグレムリンとヨーダと達磨さんを合わせたような愛嬌のある風貌。
うれしくないものとして描かれる、かいぶつに許された環境は雷鳴も岩も迫力があって強い。
(かいぶつの顔の力はページの大きさによる迫力にも助けられている)
それに引きかえ、うつくしいものとして描かれる緑はくすんでいて動物たちは魅力に乏しい。
よいものとしてかかれたものと、悪いものとしてかかれたものが、そのようには見えない。
なんだか悪役を憎らしく描くことに集中しすぎて肝心のヒーローが凡庸になってしまったような力の差がある。
ストーリーは無害な異形が差別されてかわいそうな姿を安全な場所から眺めて感涙を落とすためのものに見える。
「ハリドン」や「ヘルマフロディテ」ほどの嫌悪はないけれど、この類は嫌いだ。
bumpの「ダンデライオン」を思い浮かべて比べてしまったから、どうしても劣って見える。
評価は☆1か☆2か迷うところ。
絵の分だけ星をひとつプラスしてもいいけれど、おすすめできないという点で☆1。
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泣きますよー。姿形が醜いがゆえに友達が一人もできないかいぶつ…。そんなかいぶつに初めてできたたった一人の友達。それが石で作ったうさぎなのです。もう後半は涙で読めませんて。
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絵が大きく遠目が効きます。
ストーリーは非現実を描きながらも、生きている中で味わうこともあるかもしれないと思うような現実的なお話です。
幸せではないけれど、なんとなく感じるところがあるストーリーで、こういう絵本も読んで感じて欲しいなぁと思います。
ですが、かいぶつを紹介する描写が今の社会や教育的には受け入れられにくい表現なので教育現場で読むのは躊躇われます。