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商品説明
偽造カードによって預貯金3200万円が奪われている現実。銀行は知らん顔で警察は役立たず。続発する被害、進化する手口…カード社会の死角と銀行の無責任を世に問う緊急出版。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
柳田 邦男
- 略歴
- 〈柳田邦男〉1936年栃木県生まれ。NHK記者を経て、作家活動に入る。「マッハの恐怖」で大宅壮一ノンフィクション賞、「ガン回廊の朝」で講談社ノンフィクション賞を受賞。
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紙の本
カード詐欺の巧妙、大胆さは筆で描けない。弱者が防衛する手段はあるのか
2005/04/03 18:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夕顔の丘 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「振り込め詐欺」油断も隙もない。我が家でも危うく事件に遭遇するとこ
ろであった。“巧妙な語り口はまさに神業だ”。それだけではない「カード
」詐欺事件も頻繁に起きている。ゴルフ場がらみの事件が明るみに出たが、
これは氷山の一角にすぎない。カード詐欺の実態をつかむのは、濃霧の中に
一点の明かりを探しだすより難しいようだ。IT時代の副産物なのか? 組
織犯罪。その巧妙さ大胆さは筆で描けないぐらい精密だ。本書はキャッシュ
カードの被害にあった人たちの赤裸な記録である。
3200万円ほどの預金が一夜にして消える。被害届けを出しても、警
察、銀行は無しのつぶて。現行法では被害を被っているのは銀行で、被害者
本人は数枚のカード被害だけと処理され、<銀行が被害届けを提出して初め
て事件>になるとある。しかも銀行法では、当事者に過失がなくても一切の
支払い義務は無いと突っぱねられる。〈何処か変ではないか〉一切の落ち度
や身に覚えがないのに忽然と消えてしまう預金、誰が責任を取るのだろう。
被害者は泣き寝入りだけなのか?…
嘲笑う犯罪者。法のもとで追い詰められない警察、逃げ腰の銀行。まるで
≪強者が善人、弱者が悪者≫になるカード詐欺。法の裁きはいつ解決の糸口
を見つけるのだろうか。
銀行は絶対安全と預金を試みる人たち、笑顔で迎える銀行。一度事件がお
きると、手のひらを返したような態度、人の心を微塵も持っていない。その
ような被害者救済に、やっと国(政府)が動き出したばかりである。遅まき
ながら銀行も重い腰を上げだした。願わくば弱者救済の法案が、一日も速く
成立することを見届けたい。