「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:一般
- 発行年月:2005.3
- 出版社: 藤原書店
- サイズ:20cm/518p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-89434-443-2
紙の本
絆
電撃結婚から、長女誕生を経て、2人が見出した未来への一歩。刑務所の内と外に引き離された2年半に交わされた往復書簡全141通を初公開。夫婦の愛の絆と思想の全記録。藤本敏夫遺...
絆
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
電撃結婚から、長女誕生を経て、2人が見出した未来への一歩。刑務所の内と外に引き離された2年半に交わされた往復書簡全141通を初公開。夫婦の愛の絆と思想の全記録。藤本敏夫遺稿「歴史は未来からやってくる」も収録。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
藤本 敏夫
- 略歴
- 〈藤本敏夫〉1944〜2002年。兵庫県生まれ。元全学連委員長。「鴨川自然王国」などを設立。
〈加藤登紀子〉1943年中国ハルビン生まれ。東京大学在学中に歌手としてデビュー、「知床旅情」などヒット曲多数。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
強い絆はいつまでも…
2005/10/17 13:02
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
学生運動のリーダーだった藤本敏夫と歌手加藤登紀子。
この二人が獄中結婚し、二年半に及ぶ獄中往復書簡がまとめられたのがこの本だ。
「獄中の日々は、彼の思想の根幹を肥やし、二人の結婚の根を築いた。今、とてもありがたいと思う」と、この本をまとめるにあたって加藤登紀子さんが語るように、この往復書簡は二人の前向きでひたすらに夢や理想を求める姿に溢れている。
「あなたが私に、赤ちゃんを残していってくれたことを、今、ほんとに感謝しています」
「形のない風が美しいように、生きていることは素敵だと感じます」
「こんな風にあなたと離れてくらしていてもおかしいくらいに同じ方向にむかって歩いている気がします」(登紀子)
「写真はすべて手元に届き、毎日、娘と面会する機会を得ています」
「それから私の頼んだ本はかならず買っておいて下さい」
「今から、出て書こうと思っている本の内容を考えています」
「決定的な告白を一つ。私は自分の女房に料理を常に上手につくることを期待するという平凡な望みを持っているのです」(敏夫)
長女美亜子の成長を喜ぶ、将来の生活の夢を語る、趣味である陶芸の話や、短歌、俳句のこと、敏夫さんの友人関係、友の消息など、話題は尽きない。現状を嘆く事はあっても、なにかしらいつも希望があり、くすりと笑える箇所も多々あった。そして農業に関する何冊もの本のリクエストには、農業への並々ならぬ気迫を感じた。
巻頭に紹介してある藤本敏夫遺稿「歴史は未来からやってくる」では、何度も立ち止まって考えたい箇所があった。その一部を引いてみる。
つまるところ、人間の存在と喜びの源泉は「食べもの」とそれを手に入れる行為「狩猟、採取、飼育、栽培」に対する自己能力の開発にある。当たり前のことだが「食べる」とは、最も大切な生命行為であると共に生物進化の先端行為なのだ。それゆえ我々は自らの存在を食べることによって証明する。