「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
- カテゴリ:小学生
- 発行年月:2005.4
- 出版社: ブッキング
- サイズ:20cm/264p
- 利用対象:小学生
- ISBN:4-8354-4164-8
紙の本
ハリスおばさんパリへ行く (fukkan.com)
ロンドンでお手伝いさんをするハリスおばさんは、節約やくじで苦労に苦労を重ねてお金をつくり、ついにパリのディオールの店にいきドレスを手に入れますが…。「ハリスおばさん」3部...
ハリスおばさんパリへ行く (fukkan.com)
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:7,920円(72pt)
- 発送可能日:購入できません
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
ロンドンでお手伝いさんをするハリスおばさんは、節約やくじで苦労に苦労を重ねてお金をつくり、ついにパリのディオールの店にいきドレスを手に入れますが…。「ハリスおばさん」3部作シリーズ1作目。73年講談社刊の復刊。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
ポール・ギャリコ
- 略歴
- 〈ギャリコ〉1897〜1976年。ニューヨーク生まれ。大学卒業後、新聞社のスポーツ記者を経て創作活動に入り、イギリスへ移住。著書に「スノーグース」など。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
ハリスおばさんパリへ行く
2005/12/14 15:54
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽち - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロンドンの下町に住む通い女中であるハリスおばさんが、ある日突然どうしてもどうしてもほしくなってしまったクリスチャンディオールのドレス。それを手に入れるまでの冒険物語です。
節約を重ね、失敗もし、やっとお金を貯めてパリに発ったおばさんは、それからも色々な障害に遭いながらも、豊かな人間性と持ち前の正直さで周囲の人を優しく巻き込んでいきます。
この冒険の中でおばさんが出会う人々、ディオールの店のマダム、売れっ子のモデル、フランスの男爵、などは、だれもがみんなおばさんによって少しずつ魔法にかけられたように、何かが変わっていくのです。
ぽんぽんと威勢のいいおばさんはちゃきちゃきのロンドン子ですが、日本人からすると江戸っ子めいていて親しみがわきます。
分類は児童書ですがこれは大人の女性のための童話でもあります。
読めば必ずおばさんの魅力に引き込まれてファンになること請け合いです。辛いときにはこの本を読んで、そしておばさんにあっておばさんに元気をもらえます。いつまでもそばに置きたい一冊です。
この本はクリスチャンディオール生誕100年を記念して復刊されました。ハリスおばさんファンにはそんなしゃれた復刊のされ方も嬉しい限りです。
ハリスおばさんシリーズは全4冊ありますが、おばさんのデビューした本書は、特に秀逸です。
「あんたにはどうしてもほしいものはないのかい?ほしくてほしくてそれが手に入らなかったらどうしようと眠れない夜を過ごしたことはないのかい?」ディオールのドレスを求めたおばさんの心は、決して単なる物欲だけではありません、おばさんの切ない心の叫びに胸を打たれない人はいないでしょう。
紙の本
ハリスおばさんは、クリスチャン・ディオールのドレスに一目ぼれしてしまった!
2006/01/31 22:11
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:栗太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハリスおばさんは、実はおばあさんと言ってよい年(推定年齢75歳?)なのですが、誰かの世話になることなく、ロンドンで通い女中をしながら一人で暮らしています。お給料はあまり高くないけれど、慎ましやかに暮らして、時どき大好きな花を買うことが、何よりの楽しみ。特別な教養があるわけではないし、おっちょこちょいなところも、ミーハーなところもあるけれど、一本筋が通っていて、憎めない、江戸っ子気質のハリスおばさんが、ディオールのドレスを自分の物にしたいという、ある意味、身の程知らずの野心を抱くのです。それからと言うもの、ハリスおばさんは、まさに爪に灯をともす倹約の日々。ドレスを買う決心をしてから、2年6ヶ月と3週間の節約生活の末、パリに乗り込むのです。
パリでも、ハリスおばさんはパワフルです。 ディオールの店の支配人マダムコルベール、会計士のフォーベル君、モデルのナターシャ嬢、公園で出会うシャサニュ侯爵。持ち前のユーモアと洞察力とガッツで、出会う人々の心や運命を変えていきます。ハリスおばさんは、念願のドレスを手に入れるのですが、やっとの思いで手に入れたドレスに、またも大事件が起こります。
ハリスおばさんが本当に手に入れたものは、単に、高価で素晴らしい一着のドレスではない、と言うのが物語の本当のテーマ。じゃあ、何を手に入れたんだと気になる人は、ぜひこの本を読んでみてください。さびしい時、疲れた時、なんだかやる気が出ない時に読むと、ムクムク元気がわいてきます。
ハリスおばさんシリーズは全部で4冊あり、どれも、ハリスおばさんが何か突拍子もないことを思いついて、騒ぎを起こしながらも、なんとかやり遂げ、その過程で周りの人々もハッピーにしていくというパターンは同じです。作家のギャリコには、「ジェニイ」「スノーグース」など叙情的なベストセラーがあり、一方で海洋パニック物として有名な「ポセイドンアドベンチャー」もこの人の作品です。軽快な筆づかいで描き出される人生の哀歓、鋭い風刺の目を持ちながら、ギャリコの作品の根底には、ゆるぎない人間への信頼があると思います。その温かさが、素直に表れたハリスおばさんシリーズ。ジャンルとしては児童書ですが、本当は、世知辛い昨今に疲れ気味の大人たちにお勧めの1冊です。